文系のための東大の先生が教える 70歳の取扱説明書 飯島勝矢 NEWTONPRESS | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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70歳という年齢は,本格的に体の衰えを感じる年代。健康寿命は男女それぞれ72歳と75歳。70歳は,一つのターニングポイント。心は不思議な変化があり体が衰えていくにもかかわらず高齢者が感じる幸福度は決して低くない。

超高齢社会で人生100年時代のこの世のなか、健康的に長生きしたいと思う人がいるはず。身体の老化はまだ解明されていない神秘的な部分がある。日々進化する最先端の老化研究の科学的根拠・エビデンスを踏まえて、老化による体と心の変化のしくみや老化との向き合い方,老化への対策など、健康的に老いるための対策と傾向について分かりやすく会話形式で説明。

 

◎167P 運動は老化の万能薬!

運動は、体脂肪の低下や筋肉量の保持・増加の効果のほか、血圧を低下させる効果もある。脳の中で脳由来神経栄養因子(BDNF)というたんぱく質が増加し脳の萎縮を防ぐ効果がある。ウォーキング、有酸素運動の一つで、高血圧や高血糖などの生活習慣病の予防や改善につながる。運動は、複数の薬を同時に飲むことと同じような効果がある。

 

◎201P 身体機能は衰えても判断力は衰えにくい

流動性知能-新しい情報を獲得・処理する能力。直観力、処理能力。20代後半をピークにその後低下していく。

結晶性知能-知識や経験に基づいて理解・判断する能力。理解力、洞察力、創造力、コミュニケーション能力。30代以降もゆるやかに上昇し65歳以降もあまり低下しない。

 

◎241P ありのままを受け入れる「マインドフルネス」

意識を自身の呼吸や筋肉の動きなど、今、体が体験していることだけに集中させることで、ストレスを伴う思考回路をリセットし、心を健康に保つための心理療法の一つ。ヨガや瞑想、呼吸法などを用いる。

不安の心や体の状態に対して、一切の判断をくださず、ただ知覚することだけに意識を集中させる心理療法。

マインドフルネスの特性

今、この瞬間に注意を向ける。評価を加えない。受け入れる。執着しない。自己中心的な思考から脱する。

 

 <目次>

はじめに 

1時間目 “老いる”ってどういうこと?(70歳は老化の転機;老いてゆく体と心)

2時間目 “老化と長寿”のメカニズム(老化と遺伝子)

3時間目 “健康に老いる”ために(検査数値で老いの徴候をキャッチ!;老いとともに変わりゆく心;老いを楽しもう!)

4時間目 進化する老化研究(“不老不死”は実現する!?)

索引

 

 

東京大学高齢社会総合研究機構機構長、未来ビジョン研究センター教授。理学博士。1965年、千葉県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。米国スタンフォード大学医学部研究員。専門は老年医学、ジェロントロジー(総合老年学)。健康長寿実現に向けた超高齢社会のまちづくり、地域包括ケアシステム構築、フレイル予防研究、生きがい研究、在宅医療介護連携推進、および多職種連携教育に取り組んでいる

 

【No1501】文系のための東大の先生が教える 70歳の取扱説明書 はじめて学ぶ人でもどんどん楽しく読める! 飯島勝矢 NEWTONPRESS(2023/12)