掃除を究めると、驚くほどストレスが減る。心が穏やかになる。仕事も人間関係もうまくいく。汚れていようが汚れていまいが関係なく掃除をする。これが掃除の極意だ。
「陰徳を積む」。人に評価されなくても人知れず人のために役立つことをする。そうすると自分も人も気持ちがよいものとなる。
35P 掃除とは、「汚れを取る」だけでなく、「その場を整える」ことである
乱雑な場所を見た瞬間に、探し物をした瞬間に心は乱れている。整った部屋が心も所作も言動も整えてくれる。
39P 探し物に時間をかけるため、散らかった部屋にいると人生の大事な時間が奪われる
42P あるべきところに、あるべきものがあるのは基本。モノに番地をつける。使ったら元に戻す。多すぎる荷物が心身の自由を奪う。
132P 掃除は、頭を無にする訓練になる。
140P 換気も大事な掃除のうち。人生は朝で決まる、いい朝の積み重ねがいい人生を形成する。
<目次>
はじめに
1章 「掃除」が人生に与えてくれるもの(掃除も「諸行無常」―完璧な状態は一瞬とてありません。掃除と「悟り」の間には、じつはとても深い関係があります。掃除は生き方に通じる。だから掃除“道”なのです。 ほか)
2章 「より少なく、より豊かに」暮らすヒント(買っても買っても買っても…心は満たされません。「デッドストック」は、あなたの運気を下げます。モノの処分―「捨てる基準」をつくりましょう。 ほか)
3章 三六五日を磨く、禅的シンプル掃除術(禅僧は、汚れていようがいまいが掃除をするのです。掃除が頭の中に「余裕」をつくってくれます。「朝イチ掃除」で今日一日が輝きはじめます。 ほか)
1953年、神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行ない、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。また、2006年「ニューズウィーク」誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選出される。近年は執筆や講演活動も積極的に行なう