【No1499】倍速講義 孫子×ビジネス戦略 守屋 淳 日本経済新聞出版(2024/01) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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毛沢東やホー・チ・ミン、ビルゲイツ、長嶋茂雄、大前研一などの成功者、経営者、勝負師に孫子は愛読されていた。この兵法書の内容から世界全体への影響力は計り知れないくらいに大きいものだ。よいものだからこそ現代に引き継がれ今も残っている。2500年以上にわたってこのように長く読み継がれている本は読むべきだ。

中国の春秋時代に書かれた「孫子」は、現代のビジネスや生活時においても十分に応用することができる。

イラストや簡潔な文章で要点がまとめられていた。このなかで気に入った3点取り上げた。

 

9P 作戦篇 「兵は拙速を聞くも、いまだ功の久しきをみざるなり」(短期決戦で成功した例は聞いても、長期戦に持ち込んで成功した例は知らない)

勝負を仕掛けるときは短期決戦のみ。短期で勝てないなら戦わない。ビジネスの判断も短期がポイント。短期で利益をあげられる場合のみ勝負に出る。損切りできなければすべてを失うことになる。

 

37P 虚実篇 「兵の形は水に象(かたど)る」(戦闘態勢とは、水の流れのようでなければならない)

戦い方は状況によって変わる。柔軟性を持て。この世は一定ではなく変化している。ビジネスも同様だ、前回うまくいったから今回も同じではない。地形に合わせて形を変える水のように自分が置かれている状況を常に把握し適応することが大事だ。

 

61P 「およそ戦いは、正を以って合し、奇を以って勝つ」(敵と対峙する時は正攻法を採用し、敵を破るときは奇襲作戦を採用する)

正攻法と奇策を使い分ける。奇襲作戦は大きな成果を見込めるのと同時にリスクを伴う。両方を使い分ける。まずは正攻法でじっくりと相手の様子を伺い、隙が見えたら一気に奇襲作戦に出るのが有効だ。

 

 <目次>

はじめに 

1 「孫子の教え」の基礎知識(そもそも『孫子』ってなんのこと?戦わずして勝つのが最善の策 ほか)

2 心得ておきたい「孫子の教え」(揺さぶりをかけて相手の弱点を探り出す、ライバルの弱点探しは視野を広げる ほか)

3 ライバルを出し抜くための方法論(功を奏するのは情報収集力や判断力、ライバルの不意をつく ほか)

4 リーダーに必要な心構え(組織をひとつにまとめることができているか、トップとリーダーの関係は良好であること ほか)

5 負けないための組織づくり(勝利したければ力を集中させる、ビジネス実例 中條高徳の『孫子』活用法 ほか)

参考文献

 

作家・中国古典研究家。1965年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に「孫子」「論語」「老子」「荘子」などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や企業での研修・講演を行う