【No1497】貧困女子の世界 中村淳彦 宝島社(2023/06) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書は、例えば著者、主人公、偉人、歴史、自分等との、非日常の中での対話だ。

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現代社会のある暗い一面をとらえていた。いわゆる世の中の影の部分だ。

世代間格差、非正規雇用、低賃金、長時間労働、ネグレクト、非行、風俗、売春、ホスト狂い、ローン地獄、奨学金返済苦……等々。

「貧困は病」だと作者は言う。

自分自身だけが苦しいだけではなく、家族も将来に向かって貧困から抜け出せない負の連鎖を引き起こす原因となっている。気づかないうちに身体を蝕んでいってだんだんと心が壊れていくような感じがした。

敵が静かに侵攻してきている有事のような状況下、目をそむけてはいけないくらいに危険で悲惨な事例が淡々と赤裸々に刻々と書かれてあった。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 新型コロナとネオン街の貧困世界

第2章 女子大生の貧困世界

第3章 熟女の貧困世界

第4章 非正規女子の貧困世界

第5章 シングルマザーの貧困世界

第6章 高齢女性の貧困世界

おわりに 

 

1972年、東京都生まれ。ノンフィクションライター。貧困や介護、AV女優、風俗などの分野でフィールドワークを行い、執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、過酷な現場の話にひたすら耳を傾けている