ドッペルゲンガー、乳癌、VIO、フェミニズムなどを取り上げて、日常会話的にわかりやすい語り口で「わたし」の物語が展開していく。
男と性差があるのは当然だが、身体的に体調的に性的には、女なりにあんまり生きやすくない世の中だけれども、いろいろな抑圧に負けずに自分のありのままに生きていこうとする生命力があって力強いメッセージ性が込められた作品集だったと思う。
<目次>
わたしに会いたい
あなたの中から
VIO
あらわ
掌
Crazy In Love
ママと戦う
チェンジ
1977年イラン・テヘラン生まれ。エジプト・カイロ、大阪府で育つ。2004年に『あおい』でデビュー。07年『通天閣』で織田作之助賞、13年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、15年に『サラバ!』で直木賞を受賞