どんなに注意しても、どれほどたくさん知識を備えても、失敗を完全に防ぐことはできません。
なぜ失敗したのか、その分析やそれを糧にする方法を身につけ、失敗を怖れることなく果敢にチャレンジできるようになろう!
この本で論じる「失敗」の意味です。
78P そもそも失敗とは
・人間が関わって行われた行為が最初に定めた目的を達成することができないこと。
・人間がある一つの行為を行ったとき、望ましくないことや予期しなかった結果が生じること。
大きな失敗後に使える方策です。
24P
大失敗したときは、必要最低限の処理や対応をすませたら、きれいごとなどかなぐり捨てて、とにかくうつ状態にならないように一目散に逃げましょう。
私が勧める有効な(逃げる)方法は、「他人のせいにすること」「愚痴を言うこと」「気晴らしをする」ことです。
例えば、歴史は、失敗の宝庫であり、活用できるチャンスが詰まっています。
自分が起こした失敗ではないけれども、その失敗を仮想失敗体験(他山の石)として学ぶのです。
他人事ではなく自分事として置き換えて失敗の原因を追究するのです。
自分の頭でしっかりと考えて次の行動に反映していくことが肝心です。
50P 失敗を他人事ではなく自分事としてとらえる
ちゃんと自分の頭で考えるようになれば、大失敗する可能性を低くすることができるのです。
どうすれば、自分の頭でちゃんと考えて、大きな失敗をできるだけ避けられるようになるのでしょうか。
答えは「失敗を“他人事”ではなく、“自分事”としてとらえること」だと私は考えます。
外や他人から情報をたくさん仕入れてもよいのだけど、最後には自分の頭でしっかりと考えて自ら判断するのです。
いろいろな場面で選択する際に、うまく応用できる普遍的な対応だと思います。
216P
危機的状況をあたかも他人事のように考えて、溢れる情報を鵜呑みにしてしまうのは愚かで危険な行為です。社会の状況をきちんと自分事としてとらえて、正しい情報だけを慎重に選び、必要な情報は自ら進んで求めなければなりません。
そんなとき、何より重要なのは「危機的状況(失敗)がなぜ起こったのか、これからどう対応すべきか、自分の頭でちゃんと考えて、的確な対策をとること」です。
<目次>
はじめに 失敗に厳しい時代を生き抜くために 失敗学から派生した新たな「創造学」
第1章 取り返しのつかない失敗を乗り越える(追いつめてくる自分自身から逃げろ!、失敗から逃げ切れば必ず復活できる)
第2章 自分の頭でちゃんと考える(他人事化の幣害、東電福島原発事故から見えてくるもの ほか)
第3章 失敗と上手に付き合う(「失敗」を定義する、失敗で体験的知識を身につける ほか)
第4章 創造的思考で新たな価値を生み出す(新たな価値あるものを生む「創造的思考」、「思いつきノート」で創造的思考を鍛える ほか)
第5章 クリエイティブな生き方に挑む(創造的思考は「おもしろそう!」から始まる、挑戦への敬意が世界を変える)
おわりに
1941年東京生まれ。東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学名誉教授。工学博士。専門は失敗学、創造的設計論、知能化加工学、ナノ・マイクロ加工学。2001年より畑村創造工学研究所を主宰。’02年にNPO法人「失敗学会」を、’07年に「危険学プロジェクト」を立ち上げる
