【No.940】星のように離れて雨のように散った 島本理生 文藝春秋(2021/07) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
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一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

「父の失踪、書きかけの小説、未完の『銀河鉄道の夜』」

幼少期に父親が失踪した過去があり自分自身が分からなくなっていた主人公の春。

危ういのはこの主人公だけかと思いきや、彼氏の亜紀君までいろいろ抱えているとは思わなかった。

193P

「あなたは、私にたくさんの答えを求めたけど、いつも、その先は訊かなかった。それに、あなた自身の感情に触れる質問になると、なぜか、かならず口を閉ざした。私たちはすごく同じように答えを避けていた。お互いに、好きだって言い合いながら」

相手の傷を見て、お互い見ないふりをせずに見つけていく姿勢はきっと救いになるだろう。

わからなくてもいい。

けれども、わかろうとすることはきっと前に進むことになると思った。

 

1983年東京都生まれ。「リトル・バイ・リトル」で野間文芸新人賞、「Red」で島清恋愛文学賞、「ファーストラヴ」で直木賞を受賞。