婚約指輪が100万円以下だから、カルティエのダイヤが小さいから、と婚約相手をふってしまう主人公、弁護士の剣持麗子。
かなり勝ち気で自分に圧倒的な自信を持っていて、しっかりと仕事ができるタイプだが憎めない。
言動がきつくて身近にいたら仲良くなれないようなタイプだが、次第に嫌悪感がなくなり応援してしまうから面白い。
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲るという奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。
学生時代に彼と3か月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する犯人選考会に参加することとなった。
数百億円とも言われる財産の分け前を獲得するべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する……。」
著者の新川さんは、東大法学部卒の弁護士さんだ。
だから、警察官や検察に対して法律的な観点からの展開も拡がっていくのだった。
<目次>
第一章 即物的な世界感
第二章 中道的な殺人
第三章 競争的贈与の予感
第四章 アリバイと浮気のあいだ
第五章 国庫へ道連れ
第六章 親子の面子
第七章 道化の目論見
第19回「このミステリーがすごい!」大賞選考結果
第20回「このミステリーがすごい!」大賞募集要綱
1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『元彼の遺言状』でデビュー
