【No.768】あのこは貴族Tokyo Noble Girl 山内マリコ 集英社(2019/05 | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
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一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

映画は、心に残るよい内容だった。

映画の感想をまえがきとして。

 

「あっという間の時間でした。

すぐに立ち上がれず見終わるのが惜しいくらいに心が動かされました。

いつも眺めている場所の呉羽山から見える立山連峰のシーンは、ぼくの心に強く残りました。

 

榛原華子-東京生まれ、東京育ちの根っからの箱入り娘。26歳で恋人と別れ結婚に焦りを感じて婚活を始めます。キャストは、門脇麦さん。

時岡美紀-東京のIT企業に勤める32歳の女性。慶応大学時代に富山県から上京してきました。ある男性と腐れ縁が続いています。水原希子さんが美紀役を務めます。

相良逸子-華子の小中高の同級生でヴァイオリン奏者。大学からドイツに留学しいまではドイツと日本を行ったり来たりしています。石橋静河さんが演じます。

青木幸一郎-華子がお見合いで出会った弁護士。32歳。ハンサムで家柄も良い幸一郎と華子の結婚はとんとん拍子に進んでいきます。高良健吾さんが幸一郎役を演じています。

 

この華子と幸一郎と美紀の三人。

どろどろとした関係を全く感じさせない。

終わりには、彼女・彼らはそれぞれ、自分の足で人生を前に進んでいました。

 

華子はいつもタクシーで、美紀は、自転車が移動手段でした。

出自や階層が違うと、普通は出逢わないものです。

貴族のような上流と庶民階級との人生の接点がありました。

それぞれがそれぞれで知らなければ、

知らないままでそのままの世界で生きていけるのに。

知ってしまうとそれを知りたくなる、欲しくなるのが人間というものだ。

どの場所にいるのが、自分らしく振る舞って生きていけるのかどうか。

やはり自分の居場所を見つけてそこで頑張っていくしかない。

隣の芝は青く見えます。しかしながら、

いまの与えられた場所で精一杯頑張っていけば自分が成長して、別のステージが見えてきます。そして人生が明るく前向きに進んでいけるはずだとぼくは思います。」

 

あとがきは読後の感想として

 

「自分が知らないところや関係のない、隣の芝生は青く見えるようだ。

ヒエラルキーのトップにいる人たちの繋がりが強い狭い閉じた世界の住人たちがいた。

ほんの一握りの一部の世界しか知らない人達が日本を動かしていると思うと空恐ろしい気がする。

青木幸一郎のように弁護士で政治家とつながりのある超上流階級と榛原華子のような何不自由もなく育てられた代々お医者さん家のハイクラスのエリアの人と、時岡美紀のような地方生まれで上京組み、サラリーマンの中で生きてきた庶民階級が接点を持つと、ある意味火花が散った。

 

全てにおいて受け身な華子と客観的に自分を見られ行動することができる美紀のコントラストが煌びやかだ。

美紀は、華子のような階級に憧れる気持ちが沸き出てきた。

美紀自身がその階級に身を委ねているように感じたのは、一瞬の間違いだと思う。

持ち物、仕草、嗜好、考え方、行動など、いくら服飾などで着飾っても育ちから離れていきそうにない。

彼女らの火花から、ぼくは、自分にとって当たり前なことが他の人にとっては当たり前でないことや、今まで限られた世界の中で生きてきて限られた人の価値観の中でしか自分のことを見ていなかったことに気付かされたのだった。

しかしながら、どこに所属していても自分がどのように生きていくのかが大事だと思うのだった。」

 

1980年、富山県生まれ。2008年に「女による女のためのR‐18文学賞」で読者賞を受賞。12年『ここは退屈迎えに来て』で作家デビュー

 

山内さんのサインと映画のピンバッチです(^^♪