直木賞受賞作『つまをめとらば』以来の青山さん。
時代小説を読みなれていないので、ある程度、脳トレのような感じで読み進めた。
全体的に柔らかい主人公の語り口調となっている。
「旗本の次男坊で部屋住みの俺は、武家であらねばならぬ、などとは思っていない。堅物の兄が下女に好意を寄せているのを見て取って、わざと下女にちょっかいを出そうとするが、気づくと女は身籠っていた。しかも父親は、隠居の祖父だという。六十九歳の老人に女で負けた俺がとった行動は!」
江戸に生きる人々が織りなす鮮やかな人生たち。
彼らの心意気や想いを描く六つの短編集だった。
<目次>
つぎつぎ小袖
町になかったもの
剣士
いたずら書き
江戸染まぬ
日和山
台
1948年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一政治経済学部卒。経済関係の出版社勤務、フリーライターを経て、2011年『白樫の樹の下で』で松本清張賞を受賞。15年、『鬼はもとより』で大藪春彦賞、16年、『つまをめとらば』で直木賞を受賞。
