大きな観光地ではないがある寂れた町で起こった殺人事件。
結婚を控えた主人公の神尾真世は、実家で一人暮らしをしていた元国語教師の父、英一の死を警察から知らされた。
その後に、突然現れた叔父の武史が、突拍子もない考え方や行動力から怪しく感じられた。
彼は、自分の中で組み立てたロジックを証明するため、騙す、盗む、盗聴するなどの行為を行った。当たりをつけた人に近づき、カマをかけ相手の反応を見ながらの話術で情報を得ていく魔術師のような探偵のような存在だった。
また地元を離れていた真世を中心にして、懐かしい地元の同級生や親戚などの過去から現在に至るまでの経緯を含めて解明して、結局事件の真相を暴いていくミステリーもので、いつものように読みやすくてもう一気読みだった。
1958年大阪府生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。1999年、『秘密』で第52回日本推理作家協会賞を受賞。2006年、『容疑者Xの献身』で第134回直木賞と第6回本格ミステリ大賞をそれぞれ受賞。2008年、『流星の絆』で第43回新風賞を受賞。2012年、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文芸賞を受賞。2013年、『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞を受賞。2014年、『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。2019年、第1回野間出版文化賞を受賞。
