渋沢栄一さんの玄孫にあたる渋澤健さんです。
噛み砕いたわかりやすい知識を仕入れてから「論語と算盤」を読みます。
渋沢栄一さんの系譜や略歴なども書かれています。
それらを知ると大河ドラマを継続して見ていくのも楽しくなります。
土地やお金、会社などではなく、「渋沢栄一の言葉」という財産が残されたと健さんが気づいたのは、素晴らしい視点と思いました。
5P 渋沢栄一は財産を残さず言葉を残した
私は、栄一は子孫に財産も残すことなく、1931年にこの世を去ったと思っていましたが、自分が40歳になって独立して会社を興したことをきっかけに、実は、大切な財産を残してくれたことに気づきました。相続税もかかりません。
それが「言葉」です。
渋沢栄一の言葉は、重く心に響きました。
その中で選りすぐりの言葉を取りあげました。
細部に彼の魂が宿っていると思います。
彼が残した財産を活用してぼくらはどう生きるか。
59P 「か」ではなく「と」の精神を持て!
飛躍は、矛盾するものを掛け合わせることで生まれる。
論語と算盤
何かを薦めるに際して、物事を区別し、選別して進めることで効率性を高めることができます。それが「か」の力です。
一方、「との力」は、一見すると矛盾しているようなもの同士を組み合わせることによって、そこにある条件が整うと、化学反応が起こり、それまで考え付かなかったような新しいものを生み出すことができます。
76P 人生は現状に満足したときに終わる
不満を持つのは成功へのパスポートを持っているのと同じ。努力を辞めると知力も気力も衰える。
102P 成功者の形ではなく心を真似ろ!
「真似はその形を真似ずして、その心を真似よ」
本質を見極めないと実践では何の役にも立たない。真似るべきは、ビジネスモデルではなく、企業理念。
130P 知情意をバランス良く持った常識人になれ!
思いやりと意志があなたの信用を高める。
完き人は知情意という3つの側面をバランス良く持ちつつ、それらを均等に大きくしていける能力を持った人だと思うのです。
155P 成功するほどに謙虚さを忘れるな!
あなたの実力と仲間の協力との掛け算が成功を導く。
慎み深く、自分の能力や地位をひけらかすことなく、相手のことを見下さず、そして相手の言う事にしっかり耳を傾ける人というのが、謙虚な人。
166P 運も不運も自らの行動の結果である。天命とは違い、運命は自分の力で変えられる。運の良い人と会うと、あなたの運も良くなる。
※天命、宿命、使命、運命
第1章 未来への希望を持っているか
教え1 幸せになりたいなら夢を持て!
教え2 いまの仕事が天命とは限らない
教え3 得意なことよりも、好きなことをやれ!
教え4 死ぬときの名声を考えるな!
教え5 「か」ではなく「と」の精神を持て!
教え6 大丈夫の試金石が不安を消し去る
第2章 現状に不満を持っているか
教え7 人生は現状に満足したときに終わるもって
教え8 社会への怒りが道を切り開く
教え9 良い金儲けと悪い金儲けを見分けろ!
教え10 小さなことにこだわるな!
教え11 成功者の形ではなく心を真似ろ!
教え12 「お金がないからできない」を禁句にしろ!
教え13 日常に流されるな! 自分の頭で考えろ!
第3章 同じ志を持つ仲間がいるか
教え14 仲間が欲しければ信用を得ることを考えろ!
教え15 知情意をバランス良く持った常識人になれ!
教え16 感謝の気持ちを相手の心に届けろ!
教え17 反対者に怒っても何も解決しない
教え18 人を選ばず、大勢の人と会え!
教え19 成功するほどに謙虚さを忘れるな!
第4章 運を自ら引き寄せているか
教え20 運も不運も自らの行動の結果である
教え21 自分を信じて機を熟すのを待て!
教え22 有言実行! やらないことは口にするな!
教え23 自分だけでなく仲間の失敗も責任をとれ!
教え24 お金よりも信用を有効に活用しろ!
教え25 正しか、正しくないか、常に問いかけろ!
教え26 無駄な努力はするな!
第5章 君の夢は社会に役立つことか
教え27 多くの人に幸福を与えることを考えろ!
教え28 お金をたくさん儲けて、たくさん使え!
教え29 世の中の役に立てれば、心は常に楽しめる
教え30 社会に尽くさなければ成功はない
教え31 道徳に基づかなければ永くは続かない
教え32 君がやるべきことはまだまだある
教え33 理想の夢は叶うまであきらめるな!
<目次>
はじめに
第1章 未来への希望を持っているか(幸せになりたいなら夢を持て!―夢こそ、渋沢栄一が三度の挫折を乗り越えた原動力、いまの仕事が天命とは限らない―不安を抱えるよりも、与えられた人生を楽しんだほうがいい ほか)
第2章 現状に不満を持っているか(人生は現状に満足したときに終わる―不満を持つのは成功へのパスポートを持っているのと同じ、社会への怒りが道を切り開く―渋沢栄一も岩崎弥太郎も原動力は不条理への怒り ほか)
第3章 同じ志を持つ仲間はいるか(仲間が欲しければ信用を得ることを考えろ!―相手を信用するから、自分も信用してもらえる、知情意をバランス良く持った常識人になれ!―思いやりと意志が、あなたの信用を高める ほか)
第4章 運を自ら引き寄せているか(運も不運も自らの行動の結果である―天命とは違い、運命は自分の力で変えられる、自分を信じて機が熟すのを待て!―世の中には、思い通りに進まないことがたくさんある ほか)
第5章 君の夢は社会に役立つことか(多くの人に幸福を与えることを考えろ!―人の幸せにつながると信じていれば、苦しくてもがんばれる、お金をたくさん儲けて、たくさん使え!―お金が世の中を駆け巡ると、社会が元気になる ほか)
参考文献
「日本の資本主義の父」といわれる渋沢栄一の玄孫。シブサワ・アンド・カンパニー代表取締役、コモンズ投信取締役会長。国際関係の財団法人から米国でMBAを得て金融業界へ転身。外資系金融機関で金融市場の業務に携わり、米大手ヘッジファンドの日本代表を務める。2001年に独立。2007年にコモンズ(現コモンズ投信)を設立。今年で12期を迎える「論語と算盤」経営塾を主宰し、渋沢栄一の思想の現代意義を主なテーマとする講演活動・企業研修で全国を巡る。経済同友会幹事、UNDP(国連開発計画)SDG Impact Steering Committee Group委員、外務省SDGsの達成のための新たな資金を考える有識者懇談会座長などを務める。
【No.743】33歳の決断で有名企業500社を育てた渋沢栄一の折れない心をつくる33の教え 渋澤 健 東洋経済新報社(2020/06)
