コロナ禍は、まだ当分の間続きそうです。
天然痘やコレラ、インフルエンザなどのパンデミックの歴史や海外の先例から学んで行えることは?優先順位が高い政策とは?経済の維持とともに人の命を守るために大切なことは?国民のために何が大事なのか?大局感を持って判断するとどうすれば?……。
政府の分科会の意見を踏まえた場合やそうでない場合でも、政策がなにかしら後手、後手に回っているかのように感じられます。
いずれにおいても、政治家は強いリーダーシップを取って、先手を取って実行に移してほしいと思う国民がいるのではないかなと思います。
58-59P 非常事態、命を救うリーダーが必要
「“冷戦の枠”を超えて、子どもの命を救おう」
「平常時、守らなければならぬ一線を越えて行う非常対策の責任はすべて私にある」と、彼(池田勇人内閣厚生大臣古井喜美)は述べています。「平常時ならばソ連とは一線を引かねばならない」という政治姿勢を認めながら「非常事態のときには」やらなければならないこともある」と古井喜美は考えたのです。
この大英断を受けて、全国1300万人の子どもに「経口生ポリオワクチン」が投与され、ポリオは沈静化しました。
「オンコロナ」から「アフターコロナ」へと状況を転換させていくためにも、こういうリーダーシップをもった政治家にぜひ登場してもらいたいものです。
例えば、織田信長が浅倉氏と戦った金ヶ崎の戦い。義弟の浅井の裏切りを察知して見事な撤退戦を演じた「名誉ある撤退」。
決定した政策に対して状況が変化することがあります。
常に前に進むだけではなく、現状を把握して将来に向けて止めるか止めないかと考えて行動することが、人任せにしないこと、諦めないことに対するまず始まりの動きだと思います。
142P 「他人まかせ」はやめて、自分で考えてみる
東京オリンピックも、僕たちがビヨンドコロナを生きていくうえで必要なのか?すでに膨大な資金を投入しているので、「中止はもったいない」という意見もあります。しかし、オリンピック招致に動いた5年前が現在のような状態だったら、日本はオリンピックを招致したでしょうか?冷静になって、もう一度考えるべきです。
誰かが決めたことだから、僕たちは諦めることが多かった。「本当にそれでいいの?」と、疑問をつぶやき始めることが大切な第一歩です。
<目次>
はじめに
第1章 On Corona―価値観が大転換する時代の始まり(価値大転換の時代がやってきた いまこそ「なりたい自分」に変わる好機、「不確実な時代」は急がずにゆっくり立ち直っていけばいいのです ほか)
第2章 With Corona―無常の世界は「なりたい自分」に変わるチャンス(世の中も人生も無常 だから誰もが変われるチャンスと考えよう、大切なのは、「禍分」に気持ちが負けないこと 他人が不幸だと思っても本人がそう思わなければ乗り越えられる ほか)
第3章 After Corona―不透明な明日を切り開く生き方(「諦めること」が時には大事です 「断念すること」で初めて次に進めるのです、弱いけど、強い生き物、それが人間 大変だけど、おもしろい世界へ向かって… ほか)
第4章 Beyond Corona―コロナを超えて「新しい人間」を目指す(コロナ禍の教訓を「新しい世界」の糧にしよう、スローライフもいいけれど「スルーライフ」は必殺技 ほか)
おわりに
1948年、東京生まれ。医師・作家・諏訪中央病院名誉院長。東京医科歯科大学医学部卒業。1988年に諏訪中央病院院長、2005年より名誉院長に就任。地域一体型の医療に携わり、長野県を健康長寿県に導いた。日本チェルノブイリ連帯基金理事長、日本・イラク・メディカルネット代表。06年、読売国際協力賞、11年、日本放送協会放送文化賞を受賞
【No.658】それでも、幸せになれる「価値大転換時代」の乗りこえ方 鎌田 實 清流出版(2020/09)
