【No.493】世界を売った男 陳 浩基 文藝春秋(2012/06) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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6年間の記憶を失った刑事は、ほんとうの記憶喪失だったのかどうか!

記憶を失ってしまっているという事実から、6年前からタイムマシーンでやって来た男なのではないか!

SFのような展開がさきに予想されたのだがそれは違っていた。

最後まで読むと、この荒唐無稽にみえる展開に深い意味があったのがわかった。

 

事件の真相を求めて、男は女性記者とともに香港を駆けずり回る様子が映し出された。

香港の地名を知っていてその地を訪れていたなら、その情景を想像することができ楽しめるだろう。

 

この小説を理解するためのキーワードとして。

慢性硬膜下血種による頭痛、嘔吐、知能障害、意識障害、記憶障害やエピソード記憶、PTSD、解離、精神科医、スタントマン等々。

 

読み終えて思うと、犯人へ導く伏線がたくさんはられていた。

意外な人が犯人であったラストのどんでん返しに驚嘆した。

 

 <目次>

序 章

第一章

断片一 二〇〇二年十月十二日 ほか

 

1975年生まれ。香港中文大学計算機学科卒。台湾推理作家協会の海外会員。「世界を売った男」で第2回島田荘司推理小説賞を受賞