【No.460】倒れるときは前のめり 有川浩 角川書店(2016/01) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

有川浩さんの人となりがわかるエッセイ集。

『図書館戦争』シリーズ、『三匹のおっさん』『植物図鑑』『キケン』『県庁おもてなし課』『阪急電車』など10冊以上の作品を読んでいるほど好きな作家さん。

 

印象に残ったのは、東日本大震災の時の言葉。

「自粛で被災地は救えない、そういう時こそ他の地域が普段通りの生活を送って経済をまわして支えないと」

 

彼女の小説よりもさらにもっと彼女の意志がわかりやすい。

ものごとの核心に迫って書かれてあるから彼女の本音がわかります。

 

一度も有川さんにお会いしたことがないけれども、いっしょにお話をしてわかりあえたような感覚に陥ることができました。

 

126P「書店はテーマパーク」

何か面白い本はないかなと店内を巡って楽しい。

買いたい本が見つかったら再び楽しい。

おうちで買った本を貪り読んで、またまた楽しい。

要するに、書店というのは一粒で三度おいしい安価なテーマパークです。有名テーマパークで1DAYパスを買ったら五千円は固い。ものは試し、この五千円をテーマパークとしての書店に突っ込んでみてください。

「書店はテーマパーク」は、読んでいて楽しかった。まさに同感。

ぼくにとって本屋さんは、ご縁のある本との出会える場所。

東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンに行くのと匹敵するぐらいワクワクドキドキして楽しい。

 

229P「エロを感じる瞬間」

セックスは単なる一個の欲望ではなく、恋愛の営みなのです。だから大事にしてほしい、優しくしてほしい。結婚してもそこで営まれる生活にお互いを思う気持ちがあれば、それは形態が夫婦に変わっただけで穏やかな恋愛が続いているのだと思います。

恋人から夫婦になっても恋愛が続いているこの形態に憧れますね。

 

284P「観光地の偏差値」

私は個人的に観光地の偏差値は公共のトイレで量れると思っています。

観光地として洗練されており、観光しやすく観光客に優しく、リピーターの多い土地は必ずと言っていいほどトイレがキレイです。

トイレットペーパー常備は当然、洋式・和式と両タイプがあり便器はもちろんキレイ、できることなら音姫完備。

さすが有川さん。細かいところまで目の付け所が違う。

トイレが綺麗なところは、ほかの目につくところもそうでないところも気配りが行き届いていますね。

そんな施設を利用させていただいたとき幸せな気分になります。

この箇所は「県庁おもてなし課」の視点で楽しませてくれました。

 

有川さんのことをぼくが勝手に分かりあえるエッセイ本でしたが、この小説も面白かったよ。

 

「ゆず、香る」

話をしていて楽しいのは友達だからこそだ。お互い変に意識しはじめたらこの楽しさも居心地のよさもなくなるのだ、きっと。

彼氏彼女は別れたら恋人同士じゃなくなるが、友だちは一生友達だ。

分を弁えていればあたしは一生彼を失うことはないのだから。

 

 

 

 <目次>

書くこと、読むこと、生きること

この本大好き!

映画も黙っちゃいられない

いとしい人、場所、ものごと

ふるさと高知

特別収録小説 彼の本棚とゆず、香る

 

 

 

高知県生まれ。第10回電撃小説大賞『塩の街wish on my precious』で2004年デビュー。2作目の『空の中』が絶賛を浴び、『図書館戦争』シリーズで大ブレイク。その後、『植物図鑑』『キケン』『県庁おもてなし課』『旅猫リポート』で、4年連続ブクログ大賞を受賞