世の中には、科学で明らかにできる領域と、その限界を知っていて目に見えないような、例えば宗教のようなものでしか解決ができない領域があることに気づいています。
非日常の禅の体験をしたことがあります。
その時の感想です。
「坐禅を体験しているときに、背筋を伸ばすことの意味を感じていました。
小さい時に姿勢をただしなさいと、背筋を伸ばすようにと周りの人たちから言われてきました。なぜそのように言われたのかと。
背筋をちゃんとのばすと気持ちもちゃんとします。
背筋を伸ばすと物事をしっかりと判断することができるように、自分の生き方もちゃんとしっかりしていくことができるということを教えてくれていたのではないかと思いました。
線香の匂いがただよう、静寂を極めた本堂の中で、鳥の声、虫の音、風の音、木や葉っぱがすれる音、畳がすれる音などが聴こえてきます。
あかるい外がだんだんと自然と暗くなってくる情景もはっきりとぼんやりと眺めることができました。
まわりや外が気になって仕方がないが。
何も思わないようにしようと思うと、心に仕事、家庭、趣味などの雑多なことを思い続けるのです。
自分自身にとって真実に大事なことを見極めることができれば、そこに向かって迷いなく進むことができれば、執着や後悔も少なくなるだろう。
いろいろと自分のことを見つめ直す良い機会を持てたと思っています。
そのようにしていたら、すぐ時間が経ってしまいました。
優雅で贅沢な自分のための時間を過ごせました。
ストレスに負けないしなやかで強い心を育む時間を持てました。
日頃の喧騒の中を過ごしていると、こういったゆったりと流れる避難場所が必要だと思います。」
禅を行うと、集中力が増して決断力が増すと言われます。
ゆっくりと一定のリズムで呼吸をすることでセロトニンが分泌されるなど、体と心が健康になります。
禅の初心者でも親しみやすく行いやすいイスにおける坐禅。
ぜひ生活の中に取り入れていきたいものです。
<目次>
はじめに
この本について
第1章 ストレス社会の坐禅の役割
第2章 「禅」に親しむことからはじめましょう
第3章 社会で活用される坐禅の身体技法の要素
第4章 イス坐禅は調和が大切
第5章 かんたんイス坐禅にチャレンジ【実践編】
第6章 坐禅を組んでみましょう
第7章 禅の教えで生き方まで変わる
あとがき
巻末 続けてみようイス坐禅日記
禅宗僧侶、産業カウンセラー。大学卒業後、福井県永平寺にて修行。趣味としてはじめたヨガはインストラクター(全米ヨガアライアンス認定200時間取得)でもある
寺子屋ブッダのワークショップ「かんたん!イス坐禅」開催の他、都内にて坐禅指導などを行っている。
20P 本書の提案
・スピードを落とし、時には立ち止まる時間を持ってはいかがでしょう。
・成果を気にせずに、ありのままの自分を感じる時間を持ってはいかがでしょう。
・激変する情報の嵐の中でも、自分を見失わない芯の強さを養いましょう。
28P
「坐禅」とは「座って、しずかにおもいはかる」、または「座って、おもんぱかりをしずめる」ことを指します。
95-96P
仏教では、過去についても、未来についても、そこから距離を置くことを説いています。
「過去を追うな。未来を願うな。過去は過ぎ去ったものであり、未来はいまだ至っていない。現在の状況をそれぞれによく観察し、明らかに見よ。今なすべきことを努力してなせ」(『中部経典』一三一経)
「今ここ」の現在の自分と自分を取り巻く世界を大切にしてあげることだと説くのです。
