【No.350】Aではない君と 薬丸岳 講談社(2015/09) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
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一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

「少年A」

重たい澱のような空気が漂っています。

こころの準備が必要かと。

とても他人ごとには思えません。

子を持つ親ならば読みながら悩むべきかもしれません。

問題に向き合う勇気が問われるのです。

 

離婚して別れた妻が引き取った息子の翼が死体遺棄容疑で逮捕されます。

主人公の吉永が関わって、彼の生活が目まぐるしく変化していきます。

 

自分がこの加害者の立場だったらどうするだろうか!

また反対に被害者の立場だったらどうするだろうか。

 

そう逡巡していると、あまりにも前に読み進めることができません。

途中でため息をついて、本を読む手を止めるほどに重い描写がありました。

ぼくは、仕方がなく途中で読むのを止めてしまいましたが……。

 

連れて行ってくれる世界には、面白くて楽しいところばかりではありません。

 

暗く重たい世界もあります。

 

そのときに何を考えるのか、どのように行動していくべきかなどと。

 

いろいろと想定すべきよい機会を得たと考えればよいと僕は思うのです。

 

 

 

◎1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年「天使のナイフ」で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。ほかの著書に『アノニマス・コール』『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』などの夏目シリーズ、『友罪』、『神の子』などがある。

 

 

 

34P

「別に警察のかたからひどいことをされているなどとは考えていません。ただ、あの子が今どんな様子でいるのかがどうしても知りたいんです」

翼の表情から、これは現実ではないと思わせてくれる何かを見つけ出したい一心だった。