たとえば、医療などの特定の分野を極めた人たち、スポーツ界などで何かを偉業を成し遂げた人たちの言葉の意味は重くて心に響きます。
目標や目的を達成しそこに至るまで困難な道を歩き、厳しい壁を乗り越えて克服してきたからこそ、彼らの言葉には説得力があると感じるのです。
成し遂げた内容やその結果に至る経緯などを知ることで、ぼくの仕事や人生などのあらゆる場面で自分に置き換えてみて活用し役立てることができると考えるのです。
大人が読んでもためになる良い本です。
「2012年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥先生。だが、受賞にいたるまでの道のりは、決して順調なものではなかった…。山中先生の生き方を通じて、あきらめず、粘り強く生きることの大切さを伝える。小学校高学年・中学生向け。」
とこの本の紹介にあり。
<目次>
プロローグ
第1章 実験大好き あわや! 大火事に、好奇心いっぱいの子ども時代
第2章 父の二つの教え 身から出たさび、「おまえら、人間のクズや」 父が難病に
第3章 向いていなかった仕事 怒られつづける日々、いまの医学の限界
第4章 ジャマナカからヤマチュウへ 自然ってすごい、遺伝子研究に出合う
第5章 アメリカ・グラッドストーン研究所へ 研究環境の違い、プレゼンテーションを学ぶ、成功の秘訣はVW、オスのマウスが妊娠!?、新しい遺伝子、発見、意気揚々と帰国
第6章 クローンって何? ドリー、誕生する
第7章 心が折れそうになる ES細胞を研究する、二度目の挫折、ヒトES細胞はできたけれど…
第8章 奈良先端科学技術大学院大学へ はじめて研究室をまかされる、万能細胞のアイデア、新たなES細胞の研究、実験への助け
第9章 できたぞ! 万能細胞 意外な実験方法、ついに見つかった遺伝子、出せなかった論文、論文の同日発表
第10章 iPS細胞の可能性 難病患者さんの役に立ちたい
第11章 iPS細胞はだれのもの? 患者さんのための特許、裁判で争う?
第12章 ノーベル賞受賞 喜びの会見、いざ、ストックホルムへ!
第13章 希望をつなげ! 届けろ! 患者さんたちへ iPS細胞を使った治療応用への道、iPS細胞のさまざまなアプローチ、病におびえることのない世界をめざして
エピローグ
〈参考情報〉iPS細胞研究所ってどんなところ?
山中伸弥氏・略歴ほか
おもな参考文献
大阪生まれ。兵庫県伊丹市で育ち、現在は奈良県在住。児童文学作家、日本児童文学者協会会員、京都教育大学卒業。
145P
伸弥さんは、研究について、ノーベル賞受賞時の記者会見で次のようなことを語っています。
「野球だと三割で大打者だが、研究は一割打者なら大成功。仮説を証明するための実験は、ほとんど失敗するのが当たり前と考えていい。なぜ失敗したのか。原因を探してまたチャレンジすることで、科学の新しい扉が開かれてきた」
さらに、若い人たちに対して、こうアドバイスしています。
どんどん試して失敗するのが大切です。むしろ失敗しなければ、成功は手に入らないとさえ言っていい。iPS細胞の開発も、そうやって取り組んできた結果です。(PHP 二〇一六年十月号)
失敗をしても、心が折れないためには、どうしたらいいのか、伸弥さんの生き方は、私たちに大きな勇気を与えてくれています。
