フジコ・ヘミングさんの代表曲「ラ・カンパネラ」
これが好きですね。
彼女が弾くピアノを聴くとわかります。
「出だしの音を聴いただけでフジコだとわかります」
彼女は、音楽をこよなく愛しています。
ピアノの音に彼女の魂がこもっています。
CDで聴いただけでこうわかるのだから、実際に生で聴いたら……。
「感動が喝采に変わる」
フジコ・ヘミングさんを好きな人やピアノに関わる方だけでなく、美術などの芸術家の方たちが読まれたとしても、日ごろの態度、姿勢、行動などでなにか大切なヒントが得られるのではないかな。
4P「私の人生はどんな時でも、必ず音楽が隣にありました。
その音楽を聞いてくれた人が、心を癒され、自己と向き合い、活力を見出し、明日に向かって元気に歩みを進めてくれたらうれしい」
25P
「辛さをこらえて必死でひとつのことに向き合えば、必ず結果はついてきます。幼いころからのきびしいピアノの練習で、私はそのことを学びました。」
<目次>
プロローグ
第1章 運命の重い扉を開く(好きなこと、得意なことは神さまからの贈り物、絵とピアノが両親から受け継いだ私の才能 ほか)
第2章 自分らしいピアノ、自分らしい生き方(演奏者個々人の「信念」が正しければ音楽はまとまる、自分の思いと聴衆の思いがひとつになる。それこそがコンサートの魅力 ほか)
第3章 魂は不滅だと音楽は教えてくれた(人間一〇〇パーセント満たされることはないのだからいまを受け入れるのが一番、どんな仕事も必ず人生の経験として役立つもの。私の苦労も役に立っていると思いたい ほか)
第4章 ピアノの奥深い楽しみ、そして魔力(音楽は演奏家次第。どう表現するかが腕のみせどころ、人生を豊かにする聴き方。心で聴くということ ほか)
エピローグ
◎イングリット・フジコ・ヘミング。
ベルリンで生まれる。母の手ほどきでピアノを始め、10歳でレオニード・クロイツァーに師事。東京音楽学校(現・東京藝術大学)を経て、文化放送音楽賞、毎日音楽コンクール入賞。その後、ベルリン音楽学校に1位で入学し、ウィーンではパウル・バドゥラ=スコダに師事。多くのクラシック界の権威にその才能を認められて支持を獲得しコンサートを行っていたが、聴力を失うアクシデントに遭遇。1999年にリサイタルとNHKドキュメント番組が大反響を呼び、デビューCD『奇蹟のカンパネラ』他をリリースし、クラシック音楽界では異例の売上げ枚数で日本ゴールド・ディスク大賞のクラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤーを4回受賞
フジコさんの想いがよくわかる文章です。
90P「うしろ向きに考えるより、常に前向きに物事に対処したい。心ない批判なんかには、負けはしない」
私の音楽は、よく「自由な精神に彩られている」といわれます。
それは、楽譜から読み取った音楽をストレートに鍵盤に託しているからです。
演奏する時は、作曲家が残した音符のひとつひとつに自分の思いをたっぷりと盛り込んでいきます。
多少のミスタッチなど気にしません。音を少しくらいはずそうが、指がすべろうが、たいした問題ではないからです。
むしろ音楽全体を大きくとらえ、音で絵を描くように表現豊かなピアノを紡いでいくことを心がけます。
ピアノは人間が弾くものです。その日の体調や気分が微妙に影響するわけですから、毎回違うのは当然ですし、少しくらいまちがったっていいじゃない。
私は機械じゃないですから、自分の弾きたいように弾くだけです。昔からそうしてきましたから。