☆幸せ嫌い 平 安寿子 集英社(2015/02)☆ | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。




階段を登っている女性の表情から、必死さがけっこう伝わってきますね。




ここに出てくるのは、結婚がなかなかできない男女を同時にその気になるように変えていく結婚相談所の関係者たちです。





人の気持ちを変えるのは難しいけれど、直球と手練手管のような変化球を混ぜながら意識を変えていけばいいのかな。





既婚でも未婚者でも結婚を考える全ての人たちに、現代の結婚事情をとある結婚相談所を通じてちょっと垣間見ることができる物語です。





 <目次>

幸せは落とし穴 5

何様のおつもり? 41

結婚したきゃ、頭をお下げ 85

プライドは捨てるに限る 123

結婚不可人種のあなたたち 165

我慢できない人間を、誰が我慢する? 199

幸せなんか要りません 239




◎広島県生まれ。1999年「素晴らしい一日」でオール讀物新人賞を受賞。他の著書に「神様のすること」「しょうがない人」など。





226P

いわく、ヒトとして生きていくうえでの必要条件として、男は目的に向かって一直線に考え行動する垂直思考、女は横の関係を重視し、サバイバルのために他者の感情を読み取ろうとする水平思考を生まれつき備えている、とかなんとか。

だから、行動や会話に対し、意味を求めるのが男で、共感を求めるのが女。この違いがあってこそ、カップルとなったときに互いを補完できる。なのに、原始の共同生活から遠く隔たった現代、男は意味のない女の行動や思考パターンに苛立ち、女は自分の行動や話にまったく共感を示さない男に腹を立て、こんなことでは一緒にやっていけないと決めつける傾向がある。

価値観が同じ。食べ物の好みが同じ。笑いのツボが同じ。それを相性のよさと勘違いし、結婚相手の条件にあげる人間は、自分に満足し、「自分を変えたい」と一度も思ったことのない自己満足の塊であると反省すべきである。


270P

「幸せって、そんなにいいものかしら。人生って、苦しいことの連続よ。幸せじゃないのが普通なのよ。それなのに幸せを求めるから、不幸になる。不幸にならない唯一の方法は、幸せを願わないことよ」