「自分を見つめ直す時間を持つことが、人を成長させる」
「どこにも関係のない、どこにも属さない一人の人間としての時間は、人間を人間としてよみがえらせ、より大きく育て上げる時間となる」
彼の体験からは、ぼくは身につまされる思いがしてなりません。
周りの人やご家族の苦労も推し量ることができます。
心と体の乖離もあって、パニック障害となってしまった主人公。
病気になってから立ち戻ることができれば、以前より強くなるのであろうか。
人生は少し遠回りしてもいいんじゃなかろうか。
今まで生き急いでいたように忙しかったから、すこし立ち止まって休んでもいいのではなかろうか。
目標に向けてただやみくもに前に進むよりも、ちょっと立ち止まってみたら周りがすこし見えてくるのです。
自分ひとりだけでは生きていけない。
身近な家族が気づかせてくれた「家族の絆」
間近にあった大切なものを、心を亡くして見過ごしてきたのですね。
病気にならなければわからなかったことなのですが、病気になったからこそと考えることができれば!
彼と息子との旅行のため、黙って百万円を渡してくれた奥さんは素敵!
「電車や地下鉄に乗れない」 日経トレンディの敏腕編集長を突然襲ったパニック障害。
会社を辞め、息子とのふたり旅を何度も繰り返しながら、病気と闘い、家族の再生を目指した実体験を綴っています。
<目次>
序章
第1章 はじまり
第2章 突然起こったパニック
第3章 息子と初めての長旅
第4章 退職、立山へ
第5章 「とうたん、無職だから」
第6章 「パニック障害」と診断されて
第7章 元の木阿弥
第8章 一年ぶりの地下鉄
第9章 元編集長の賞味期限
第10章 スイッチをオフにする
第11章 沖縄行きの飛行機
第12章 家族の絆
終章
◎1966年富山県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。1992年日経ホーム出版社に入社。2005年から2008年春まで日経トレンディ編集長を務め退社。
現在、商品ジャーナリストとして、原稿執筆、メディア出演、講演活動、地域おこしのアドバイザー業務などに携わる。サイバー大学客員教授(ITマーケティング論)
「最後に、百万円ちょうだい」
それは息子との旅だった。家族を取り戻すための旅であり、自分を取り戻す旅でもある。お願いだからと私は繰り返した。
私と息子の二人旅は、こうして始まった。旅することだけでなく、私の再生も家族の再生も、そのときから始まった。
本書は、そんな私と家族の実体験を基に構成した。息子との二人旅を何度も繰り返しながら、パニック障害と闘い、家族の再生を誓う、私の歩みを綴った。
パニック障害を完全に忘れるとまではいかないまでも、日常生活にさほどの支障をきたさなくなるまでは来た。あとは、自然に忘れていくことができればいいと、のんびり構えている。
将来なにが起こるかは想像がつかないし、ずっと平穏でいられるとも思えないが、この何年かを過ごして、私たちは会話の多い家族になったのは確かだった。
