人との出会いがこんなに人を成長させてくれるのか。
熱くてまじめで真っすぐな「柿田亮」巡査の成長を見ながら感動することができてうれしい!
警察官の中にこんな正義感あふれる人が、ぜひともいてほしいと思います。
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「良心に恥じない……」
柿田は、ただ川上(教官)の言葉を繰り返すしかできなかった。
「誰かに対して恥ずかしいと思うこと……、いや、それ以上に、自分自身に対して恥ずかしいと思うことは、正義に反している。自分を磨け。そうすれば、おのずとおまえ自身の正義が見つかる。そうしたら、その正義を信じて、それを全うしろ。それが、警察官だ」
世の中を生きていると、社会にあまり見えてこない影の世界があることがわかります。
「SAT」スペシャル・アサルト・チーム・警備部の特殊急襲部隊。
ハイジャックやテロを想定して緊急事態に出動する部隊。
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「訓練は実戦のように、、実戦は訓練のように」
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「俺たちが呼ばれるのは、最終的な局面だ。だから、失敗は許されない。敗北も許されない。俺たちは、最後の砦だ。それはつまり、日本の最後の砦であることを意味しているんだ」
日本の最後の砦!
当たり前に平和な街で過ごすことができるのも、抑止力となっている彼らのおかげ。
覚えていなければならない。
いざとなったら体をはって僕らを守ってくれる人がいるからこそ、安心して暮らせることができるんだと。
これからも彼らが活躍する機会がない世の中を望みたい。
◎1955年、北海道生まれ。
上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回「問題小説」新人賞を受賞。
レコード会社勤務を経て、作家業に専念する。
2006年に『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年に『果断―隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞、第61回日本推理作家協会賞を受賞
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「倒れるまで走れるなんて、俺にしてみればすごいことだよ」
「だからさ、みんな自分にブレーキをかけているんだよ」
「ブレーキをかけている?」
「そう。マイナスイメージで、自分自身の限界を狭めているんだ。そこで、俺のアドバイスだ。訓練のことをなるべく考えない。だって、考えたって、訓練担当たちは、なんとかその予想を覆そうとするわけだよ。俺たちに精神的な負荷をかけるためにな。だったら、最初から考えないほうがいい。そして、できるだけ、こんなの、どうってことない、って考えることだ。まだまだ行けると心の中でつぶやくんだ」
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市ノ瀬が、さらに言った。
「昔、沖縄の有名な空手の先生が、こう言ったそうだ。『長年修行して体得した空手の技が、生涯を通して無駄になれば、空手道修行の目的が達せられたと心得よ』と……」
