優しさが満ちあふれていてこころ温かくなる家族の物語。
こういう物語ならまたいつか見てみたいな!
<目次>
「妹」という祝福 5-34
サイリウム 35-72
私のディアマンテ 73-111
タイムカプセルの八年 113-167
1992年の秋空 169-210
孫と誕生会 211-260
タマシイム・マシンの永遠 261-275
◎1980年生まれ。千葉大学教育学部卒業。「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞を受賞しデビュー。「ツナグ」で吉川英治文学新人賞、「鍵のない夢を見る」で直木三十五賞を受賞。
91-92P
誠実そうな目が、鋭く輝いていた。
ああ、この人は見た目が野暮ったいけど、よく見るときれいな人だ、とそこで初めて気づいた。
えみりと同じだ。
あの子は、とてもきれいな肌や、髪や、瞳をしている。親の贔屓目だとは思わない。あの子はダイヤの原石で、磨けば光るのに、まだ自分でそれに気づいていない、危なっかしい子供なのだ。
