今まで読んだ本とは、創り方が違いました。
深読みできるとは思うけれども。
もう一度……。
いや、二度読みをしたくない。
「狂気」
背筋がぞくぞくと凍るようにして、読後にじわっと怖くなりました。
本の表紙が変わっていて面白い!
ロッジ風の建物をよく見るとわかります。
表紙の絵が逆にしてあります。川に映る絵として!
内容もそうなっていることを暗示していますね。
183P
「そこには、その境地に到達した人しか知ることのできない、究極の悦びが待っているのです」
この「究極の悦び」とは?
つまり、興味本位だとか、怖いもの見たさだけで経験してはいけないものだな。
200P
「私は知ってしまった。
七緒が、私に訴えかけた言葉……。
それは恐ろしくて、文字にすることもためらわれる。
とても今、ここに書き留める気にはなれない。
できれば知らなかった方が、幸せだったとさえ思う。」
<目次>
序 長江俊和 4
カミュの刺客 若橋呉成 9
「カミュの刺客」出版にあたって 長江俊和 237
◎1966年大阪府生まれ。映像作家、小説家。
著書に「ゴーストシステム」「放送禁止」がある。
120-121P
「目に見えるものが、全てじゃないということを……」
まるで催眠術師のように。瞬き一つせず。そして、
「この事件における、視覚の……」
わずかに身を乗り出すと、彼はこう続けた。
「死角」
「視覚の死角?」
「そうです。そのことが一刻も早く、あなたが気づかなければならない、喫緊の課題なのです」
高橋の視線が私を射る。
