☆PK 伊坂幸太郎 講談社(2012/03)☆ | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。



ぼくにとっては、初・伊坂幸太郎作品。



この本の内容を説明することがけっこう難しいな!




三つの話でつながっているだけでなく、最後にすべてがつながるっているあたりがとてもにくいな!



SF的な話は、二度読みするともっとその意味がわかるのではないかな!





 <目次>


PK 575


超人 77146


密使 47215



☆1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞、『死神の精度』で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で山本周五郎賞、本屋大賞を受賞。



130-131P


何が起きているのか、迫りくる地面が何を意味するのか、当然ながら本田毬夫には理解できなかった。


ただ、彼の無意識は、その危険を察知している。


落下の速度が尋常ではない、彼の脳の中の神経細胞は活性化し、生き延びるための情報を探しはじめる。

緊急警報が鳴り、頭の記憶庫が片端から開いていく。


誕生してから三年しか経過していない、その脳には、落下を止める方策はもちろんのこと、それ以外の情報もほとんど入っていなかった。


出てくるのは、駅で観た電車の走行する姿、アニメのキャラクター、父の怒る声、母の顔、だ。


そこに紛れるように、ひゅうっと横切った風が、「君には役割があるからね」と囁いたのだが、その言葉は彼の頭にすっと沁み込み、消える。


「これが、こうなります」と誰かから説明を受ける感覚があった。


落下する途中、視界の隅に、両手で顔を覆う母が見えた。


体が何かに、誰かの胸に、ぶつかる。首が揺れ、目だけが飛び出し、跳ね回るように感じた。