第151回直木賞受賞作をやっと読み切りました!
イケイケヤクザの桑原と建設コンサルタントでヘタレの二宮の二人のテンポのよい軽妙な掛け合いが面白いね!
映画製作を持ちかけた詐欺師の小清水は、いたぶられても、なんとか逃げるし、人を平気でだまします。
この小清水をどこまでも追いかける彼らの行動力と執着心はすごいものぞと思う。
当事者になってみないとわからない目が血走るような意気込みを強く感じました。
いわゆるシノギの世界やカジノなどの実態が、ほんとにこんなのかなと思うくらい垣間見れます。
色々な意味でとても気合いの入った命懸けのスピーディーな物語の展開があって次から次へと読み進めていけますよ。
◎1949年愛媛県生まれ。京都市立芸術大学美術学部彫刻学科卒業。「キャッツアイころがった」で第4回サントリーミステリー大賞、「カウント・プラン」で第49回日本推理作家協会賞を受賞
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「さっきは喧嘩両成敗というたんやないんでっか」
「あんたも分からんひとやな。桑原の処分があってこその両成敗やろ」
滝沢も嶋田も退かない。ヤクザ同士のメンツのぶつかりあいだ。
「桑原を破門、絶縁したら、あとはおかまいなしでっか」
「破門はゆるい。絶縁や」
「極道が絶縁されたら堅気ですわ。まさか。堅気に手ぇ出すてなことはおまへんわな」
「ま、それはないやろ」
滝沢はうなずいたが、真意は分からない。
