Go For  シルバーバック

マナリからヒマラヤ山脈を越えて到達したのがLEHという町。
インダス河に程近く、地図上で見るとそこは明らかにその他のインドとは違う
隔離されたエリアのラダック地方に存在する。


海抜3500mに位置し、かつてシルクロード支線の中継地であり、LEHを含むラダック地方は
ツーリストの入域が許可されて約35年しか経っていない。


パキスタンとの"印パ戦争"の影響からか元々ここに作られた空港や道路は軍事目的だという。

さらにラダック地方は、中国から徐々に追いやられたチベット仏教が根付いた場所。


ここに住む人たちは、ラダッキと呼ばれ顔形はネパーリーよりも薄く、チベタンより濃い顔立ちをしている。
使う通貨はルピーだが、そこに住む人のLifestyleはインドのイメージとはかけ離れている。



     Go For  シルバーバック

                   <町を歩いてるとちびっ子チベット仏教僧>


レーの町は隅から隅まで歩いて30くらいの小さな町。

New Cityは想像よりもツーリスティックなところで、欧米風レストラン、
ネパールのカトマンズにあったようなみやげ物屋、カフェなどが充実している。


Go For  シルバーバック


大きい通りを抜けてOld Cityの方へ抜けると、砂漠をイメージさせる家々。
レンガで作られた色味がない埃っぽい家の数々。
そして、緑のない切り立った山々。



食事では脱カレーの様子。
一番メインで食べていたのが、MOMO(餃子風)とTHUKPA(細うどん風)のコンビネーション。

ここで肉を食べるならば意外にもマトンがメイン。
Matton~なんたらというメニューが非常に目立つ。


Go For  シルバーバック

               <マトンMOMO(50ルピー)とVeg.Thukpa(35ルピー)>


ローカル食堂で食事をするなら、Chowmen(中国風焼きそば)かfried riceかThukpaかMOMOといった所。


とりあえず驚いたのがネットカフェの価格。
バラナシで1時間20ルピーそこそこだったのが、1時間90ルピー(1分1.5ルピー)。


そして高山!
あまりの乾燥で唇がカピカピに乾いてしまったが、
財布にも潤いが無くなる日も近い。


乾燥が激しい土地なりの工夫も見られる。
小休止のチャイはみんなよく飲んでいるが、ラダッキーが良く飲むチャイには塩とバターを混ぜている。
味は正直ノーマルチャイの方が断然好きだが、バターを混ぜて油分を摂ることで唇のカサつきが大分違うらしい。


Go For  シルバーバック


               <ローカルなチャイ屋でチャイをご馳走してくれたおっちゃん>



ある日、チャイ屋に入ると民族衣装に身を包んだ地元のおっちゃんたちがお茶をしていた。
さらにその知り合いらしき人が現れたときの挨拶が「アッサラーム・アライクム」。
それはバングラにいたときに良く聞いていた挨拶。


あれ?っと思って聞いてみると、おっさん曰くラダッキーの70%はムスリムだという。
よく町を観察してみるとモスクはあるし、アザーンといわれる祈りの声が1日5回、
町にこだましている。


Go For  シルバーバック


                   <親しみ易いラダッキーのおじさん、>


つまりここは、チベタンのチベット仏教、ラダッキのイスラム教、インド人のヒンドゥー教が
混ざり合ったインドのようでインドじゃないような場所。


そう思えば、初めて見た超本格的なコブラーマンが居たり‥‥。


Go For  シルバーバック


人だかりの中、日本人である俺が写真を撮ってるのを即座に発見して言った一言が‥‥「ひゃくるぴ~」

                 ひゃくるぴーと言われたら、サヨウナラ



あらゆる民族・文化が混ざり合ったこの土地は、

微妙な力関係とバランス関係で成り立っているだろう不思議な場所。


もし世界に国境がなければ、こんな混ざり方をするんだろうなあ~なんて想像力が刺激される場所。



新しい挨拶は、「ジュレー」!!








念願だったマナリ~レー間のヒマラヤ絶景移動日。


13日深夜2時に予約してたジープ(1000ルピー)に乗りこむ。
周辺の村へpick upを済ませ、暗闇の中ジープはヒマラヤ山脈方面へ向かう。


ネパールでは、季節の関係や体調の問題、モチベーションの問題でヒマラヤトレッキングをせずに
いた代わりに今回の移動が非常に楽しみだった。


タイを旅行していたとき、いろんな人とインドの話しをしていたら、

旅が常連であればある人ほどここの良さを強く語っていた。


実際それまでレーという町の事など知らなかったし、
カシミール地方に近づけばパキスタンとの停戦ラインが引かれた危険な区域という知識しかなかった。


はじめの頃は気にもしてなかったけど、
調べてく内に、ここ最近外国人に開かれた地域というところに俄然食いついた。


例えツーリスティックなとこだとしても、ヒマラヤの絶景を目にするチャンスもそうないし、
皆既日食以来、自然の強烈なインパクトを求めている感も大いにアリ。



深夜2時に出発したジープは、もちろん外の景色どころではないので速攻就寝。
早朝6時前、外が薄明るくなった様子を感じ、
うっすら目を覚ますとそこには暗闇にシルエットだけが映し出された山々‥

すでになんかデカイ!


永遠と続くガタガタのヘビの道を進んでいくと空は明るくなり山の表面の様子がよくわかるようになった。
切り立った山々は幾重にも重なり大きさだけじゃなく、その一つ一つが違った色形を持ち存在感が伝わる。


Go For  シルバーバック


何より両脇に連なるヒマラヤの山間をジープが疾走していく。
気がつけば、空がすぐ近くにあり、雲が山の頂上を舐めるようにゆっくりと流れている。
さらに、久しぶり見た雪が山の頂上付近で雪化粧となっている。


Go For  シルバーバック


どこか映画のワンシーンのような道をグングン登っていく。



途中には村のようなところが幾つかあり、そこで簡単な食事を取れるようになっている。
表記の仕方もどこか観光客相手用のようだった。
場所によっては突然モンゴルの"ゲル"のようなテントに山岳民族衣装を着たおばちゃんが出てくる
食堂があったりもする。


Go For  シルバーバック



簡単な食事を済ませまた後に細いヘビの道をグングン登ったり、下ったり。。
道の狭さからか途中には転落して逆さまになっている車も転がっていた。


くわばらくわばら。。。


道を進むにつれ、池が出没したり、羊飼いの集団に遭遇したり、軍隊バスやトラックの往来があったりして、
山間の生活と旅行者と軍隊がごちゃ混ぜのルートになっている。


息を呑むような景色に見とれながらも、気がつけば、いつしかうたた寝をしていた。
目を覚ますと何やら標高5000m級のポイントに到達しているようだった。


過去に経験した最高の標高は、中国の黄龍で3500m。
そのときは少し息が切れたくらいでなんともなかった。


だが今回、目を覚ましたらなんか視界がおかしい。
やけに目に入るものすべて明るすぎる。
そして、その状態が悪化して目の前にありもしない滝が見えたり、石が飛んでくるような幻覚を見た。
高山病の症状に幻覚ってあんのかな?


とにかくあまりに目にきてしまってわけがわからず。
ほっといたら標高がいったん下がったおかげか、いつも通りに。


なんだったんだろ‥‥
高地‥シャレになんないっす。


気を取り直して、外の景色を見ていると、もうすんごいのなんのって。
山から飛び出ている岩の形もすでにアートだし、砂がとんでもないデカさに盛り上がった頂上に
色の違う巨大な岩がなぜか乗ってたり、今にも落ちてきそうな岩が間一髪支えられていたり、
いきなり深い谷が出来て、その下を川が流れていたり‥


Go For  シルバーバック


                          <これはまさにアート>


途中で感動したのは、後に川になるだろう滝のはじまり部分を見れた事。
山の頂上に溜まった雪の隙間から、まさにリアルタイムで溶けて流れはじめた水が流れていた。
その麓に目をやると、そこから斜面を伝って徐々に大きくなっていく川になっていた。


かつて古代文明は主要な川の周辺で発達していったと言われている。
ここでも文明の起源が垣間見れたとともに、
生命はやっぱり自然に生かされているんだな~、なんて考えしまう。


Go For  シルバーバック


特にジープから外の景色を見ていると、普段デカくどこか重厚な雰囲気を醸し出している大型トラックでさえ、
おもちゃのように見えてしまう。突然現れる村の家も人間も馬もすべてほんの小さな欠片のようにしか見えない。


例えば、人間から見て小さな虫の行列を見るように、
この山々から見ると人間と人間の作ったものは微小なものに見えてしまう。


だが、時として小さな虫の行列は家に穴を開け、本来の姿を削っていくこともある。
現地の人が岩を削っている様子や、雪山の表面が排気ガスで真っ黒になっているのを見ると、
小さな虫のそれと同じように人の営みは確実に山々の様相を侵食していっているように思える。


ただその営みによって、
今自分はこうして金を払ってジープに乗って最高の景色を見れているわけだし、旅も広い範囲で出来ている。
そう考えると、おれが言うとただのきれい事にしかならないかな。


とにかく今はリアルな現状として記憶。


さらに進んでいくと、ほんと山にもこんなにいろんな表情があるのかと驚かされる程のバリエーション。
オーストラリアの西海岸で見た、あまりに鮮やかな青と乾燥した岩肌を連想させる。
さらに色合いの変化の激しさに釘付けになる。


人の手が入り込んでいない、恐らく何千年もそのままのという状態が目の前に広がる。
山が高ければ高いほど力強さに圧倒され、谷が深ければ深いほど恐さ混じりの高揚感に襲われる。
その幅が大きければ大きいほど、対面する側の受けるインパクトが大きい。


ただインパクトを受けたのは山だけではない。


高度4000mを越すだだ広い乾いた場所で、いきなりサッカーしていたローカルの人達にも度肝抜かれた。
富士山の頂上より高いとこでサッカーの試合は、下界の人にとって命がけの遊び。
ギャグでも参加できません。


Go For  シルバーバック



感動と具合悪さを交互に受け、バスは走る事19時間。


まともな休憩をたったの2回しか取ってない運転手の目が真っ赤に充血していた頃、
突然街灯の明かりが目の前に広がり、ついにLEHに到着。



最初の感想‥‥「こんな場所によく町を作ったもんだ‥‥」




アムリトサルからバスで約8時間。


ダライラマが亡命したのがダラムシャラーでありチベット亡命自治区として、
ここには多くのTibetanが移り住んでいる。


Go For  シルバーバック

今回滞在したマクロード・ガンジは想像に反してツーリスティックな場所。


食い物から売ってる服、道行く人もみんなTibetan。
もちろんチベット仏教の僧侶の姿も多く目にする。

まるでいきなり違う国が現れたような場所だ。
山間に面したこの町には、標高が高い事もあってインド人の観光客も多く目にする。


それもそのはず、とにかく涼しい!


朝晩の冷え込みは、ブランケット一枚じゃ寒いくらい。
その影響かここではとにかく腹減るし、食欲がモリモリわいてくる。


路上では10ルピーでMOMO(餃子)が売ってるし、レストランのメニューも様変わり。



Go For  シルバーバック


                     <朝飯とか、こんなんなりました>



ここではヨガをやる人、瞑想する人、トレッキングする人、骨休めする人、とにかくリラックスムードが漂う。

個人的には、今は安息を求めてない事、次の目的地が決まっている事、ツーリスト色が強すぎる事、
そして雨が多すぎるって事で2泊してMANARIへサクサク移動することに。


ダライラマも今はここにいなくてスイスにいるみたいだし。。。


Go For  シルバーバック


                     さよなら! チベットのサザエさん!!




サザエさんに別れを告げ2泊した後、8/10の夜行バスで一路マナリへ向かう。


山道を約10時間かけ、朝方マナリ到着。

とりあえず、その辺の人に乗っかり、OLD MANARIにある適当な宿にチェックイン。


Go For  シルバーバック


                  <部屋の壁にガネーシャの絵、一泊150ルピー(300円)>



マナリも山間に位置するリラックスエリアとなっており、チベタン、ネパリーなどが多く、インド色がグッと薄まる。


ここもインド人ツーリストが楽しそうに旅行している姿を目にする。
なんてったって女性がサリーじゃなくてジーパン履いてますからね。
おっ金持ちーな人達。


中心部はローカルな店と観光客な店がMIXされていて、程よい活気がある。
もちろん山道を歩いていくと、民族衣装を着たおばちゃんが洗濯をしていたりして、長閑な面もたくさんある。


明らかに地元向けじゃないレストランやお土産屋、ネットカフェ、旅行会社が並ぶ様子から、
ここも収入源の多くは観光客から、という様子が伺える。


     Go For  シルバーバック


           川もあるし、山もあるし、ほんとに気持ちのいい避暑地になっている



町を歩けば、白人集団モリモリだが、ここを訪れる国民NO.1は意外にもイスラエル人。

そして、地元の人やその他観光客にも評判が悪いのもイスラエリーなのだという。


宿の人曰く、イスラエリー集団で来て、とにかくDrinking・Smoking、そして馬鹿騒ぎして、
めちゃめちゃにした挙句、他の客に迷惑かけて、最後にはクレーム・不満が多いとの事。


おれはまだその場面に遭遇したことがないから、よくわからんけど、
徴兵制が終わった直後に必ず半年の休暇をもらえるイスラエリーにしたら、

この周辺はパラダイスなのかもしれない。


特に彼らにとって国家的な宗教の関係でイスラム圏の国に入国できない事や、
他国との関係が思わしくないってのが、この周辺でハッスルさせてる原因なのかもしれない。




何はともあれ、目的だったマナリからヒマラヤを越えてレーまでの景色がもうすぐ見れる。
1000ルピーでチケットをGETして、13日深夜2:00AMスタートで、絶景ラインへ!


標高2000mのマナリから、5000mOVERの山を2つ越えての20時間移動。
途中4000後半の山道もゴリゴリ。



なんとか高山に体が耐えてくれることを祈って、いざ出発。