【第4回再放送】が終わって市販された、

特別機動捜査隊 スペシャルセレクション<デジタルリマスター版> [DVD]

の作品から抽出しました。

市販品なので、

(あらすじ)などストーリーの本質にかかわるところは伏せ、

スタッフやキャスト、また(備考)・(ネタバレしない範囲での一般的感想のみ

にとどめます。

将来、東映chなどで、一般的視聴されるようになったら書き加えていく予定です。

 

※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また、1963年公開の、映画版・特別機動捜査隊全2作とは趣が異なることに注意。

なお、オープニングやエンディングで配役名表記がされない作品については、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」の原則だと平仮名だらけの文面となります。そこで役名・地名等は、検証本その他を引用、あるいは当方での当て字により、以下表記します。

配役名表記が有るため、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」「オープニング・エンディングの表記と、劇中発声・表記が異なるときは、後者を優先」する原則に戻り、以下本文を表記します。例外は、その都度(備考)で示します。

 

☆・・・#322  寒いクリスマス

特別機動捜査隊(第322回)寒いクリスマス

 

 

(収録DVD)・・・VoL4、disc2、2021年3月10日発売

(本放送)・・・1967年12月27日

(脚本)・・・菊地一隆弥

(監督)・・・中村経美

(協力)・・・警視庁

(協賛)・・・無し

(助監督)・・・小島裕重

(劇中ナレーター)・・・島宇志夫

(捜査担当・オープニング表記)・・・立石班

西本捜一係長(鈴木志郎)、鑑察医(仲原新二)、鑑識課員(上田侑嗣)、

鑑識課員(新田五郎)、事務員(佐藤敏子)、橘部長刑事(南川直)、

荒牧刑事(岩上瑛)、桃井刑事(轟謙二)、岩井田刑事(滝川潤)、

松山刑事(松原光二)、立石主任(波島進)

 

(出演者・オープニングまたはエンディング表記)

・・・劇中優先のため配役名表記を省略

二本柳敏恵、大庭健二、松風はる美、湊俊一、近衛敏明、守屋俊男、阿部六郎、

水木梨恵、船橋桂子、鶴島左貴子、木島新一、糸博、片山滉、九重ひろ子、

高木久芳、益富信孝、高見鉄男、珠明美、小林テル、肥土尚弘、菅啓、安達俊枝、

早瀬主税、田川恒夫、小杉幸司、山本緑、堀川栄子、八百原寿子、伊藤慶子、

竹村清女、鈴木暁子、霞涼二、林浩、岡里枝、岩本好恵、久保田清司、小甲登志枝、

大阪憲、萩原正勝、杉本登志子、長野源三郎、山崎信子、渡辺市松、

(東映演技研修所)

=今治信明・豊田清・菊地茂一・高島敏夫・小松道代、藤森寿子、小島春子・

貝塚みさ子、大木英夫、津山洋子、鈴木昭生

日恵野晃、飯田覚三

 

 

(あらすじ・予告篇から)

・・・ ※当時のナレーションをそのまま聞き写しています。

 

クリスマスイブで賑わう夜の裏街で、残酷な殺人事件が発生した!

貧しくも楽しい家庭生活を送り、

人が良いばかりが取り柄だった月賦の集金人・・・。

妻の病気の治療に、多額の金を必要とする男・・・。

その裏で、悪事を働くやくさな男との歪んだ関係・・・。

そして、可愛い娘の結婚を夢見る老人・・・。

だが、世間の風は冷たく、○○○の中を吹き抜けた!

年の瀬も押し迫った都会の夜を彩る、さまざまな人間模様と、

特捜隊・立石班の活躍を描く、「寒いクリスマス」!

 

※ストーリーの本質に触れる部分はボカします。

 

 

(備考)・・・

・劇中歌は「新宿そだち」、歌う大木英夫・津山洋子は、当作に流し2人組役でゲスト出演している。

・劇中発声では、「たまえ」「たまよ」と混在するが、エンディング表記と演じた女優の発声とを優先して、以下本文では「たまえ=玉枝」に統一する。

・同様に、山崎の子(女)はエンディングで「ゆり=山崎信子」と表記されるが、劇中発声を優先して「ゆりこ」とした。

・後年鑑識課員として準レギュラーとなる田川恒夫(田川勝雄)が、焼き鳥屋・店主を演じているが、スペシャルセレクションシリーズでの鑑識課員としての初登場は、#405 愛憎の吊り橋【スペシャルセレクション】 となる。なお、wikiによると、田川恒夫と、山崎の家の近隣主婦・久米を演じた山本緑とは、夫婦であるとの情報有り。

 

 

 

 

(視聴録)・・・開始約分半まで

(ネタバレしない範囲での一般的感想)

主な関連人物をまとめますと以下のとおりです。

(演者は・・・の次に、判明出来る俳優名を表記)。

 

〇丸高百貨店・課長・相沢・・・・・・・・・日恵野晃

○同・守衛(2人) ・・・・・・・・・・・・早瀬主税、大阪憲

〇同・月賦集金人・古谷達郎(タツオ)  ・・・・鈴木昭生

〇古谷の妻・・・・・・・・・・・・・・・・船橋桂子

〇古谷の子(女)・ゆりこ・・・・・・・・・山崎信子

○古谷の妹・夏子・・・・・・・・・・・・・松風はる美

○夏子の夫

〇鳶職人・山崎けんきち ・・・・・・・・・・飯田覚三

〇山崎の娘・玉枝 ・・・・・・・・・・・・・二本柳敏恵

○山崎の家の近隣主婦・千代(チヨ) ・・・・・安達俊枝

○同・久米(クメ) ・・・・・・・・・・・・・山本緑

○同・その他の主婦(3人)  ・・・・・・・・八百原寿子、伊藤慶子、竹村清女

〇流しの2人組・男  ・・・・・・・・・・・・大木英夫

〇同・女・ようこ ・・・・・・・・・・・・・津山洋子

〇地回り・平井正夫 ・・・・・・・・・・・・守屋俊男

〇平井の子分・サブ

〇同・タツ

〇平井からの債務者・戸川良一 ・・・・・・・大庭健二

〇戸川の妻・まさこ

〇バー黒猫・マダム  ・・・・・・・・・・・・鶴島左貴子

〇同・ホステス・朱実  ・・・・・・・・・・・水木梨恵

〇同・ホステス

〇同・常連客(2人)

○小料理はつね・板前  ・・・・・・・・・・・阿部六郎?

〇おでん屋清川・店主

〇同・女将 ・・・・・・・・・・・・・・・・小甲登志枝

〇同・板前見習い・安(ヤス) ・・・・・・・・肥土尚弘

〇焼き鳥屋・店主 ・・・・・・・・・・・・・田川恒夫

〇同・女将 ・・・・・・・・・・・・・・・・小林テル

○同・客・石山工務店・社長・石山 ・・・・・湊俊一

○同・客・取立人・杉村 ・・・・・・・・・・近衛敏明

○商店街の酔客(3人)  ・・・・・・・・・・菅啓、小杉幸司、林浩

〇スナック・チロルのボーイ

〇病院・医師 ・・・・・・・・・・・・・・・片山滉

〇同・看護婦 ・・・・・・・・・・・・・・・珠明美

〇平井の子分たちと揉めたカップル

○現場を警戒中の警官

 

 

事件は、日暮里駅を降りた柳小路飲食街近くの線路際で、午後9時半ごろ男性死体が発見され、立石班が初動捜査に乗り出したものであった。

「被害者は、所持している身分証明書から、都内に多くの支店を有する月賦販売店・丸高(マルタカ)の集金人、古谷達郎37歳と判明した」

(ナレーションから、訂正無しで抜粋)

橘は、上着のネームと一致する身分証明書、現金8000円の入った財布を、荒牧は、死体から3m離れた場所にあった蓋の開いた集金カバン(註・現金は無し)を、各々立石主任に報告、傍にいた岩井田・松山も大きく頷く。また、鑑察医から、死因は刺殺で鋭い刃物での右脇腹を一突きされたもの、死亡推定時刻は午後6時半と報告を受ける。

さらに、発見者の飲食街の小料理・はつねの板前から状況を聞きとるが、買い物で店を出た帰りに発見したということにとどまり、それ以上の情報は得られなかった。

 

「直ちに、立石・松山の両刑事は、被害者・古谷達郎の住所を知るべく、勤務先を訪ねた」(ナレーションから、訂正無しで抜粋)

しかし、丸高百貨店はすでに終業しており、守衛2人しかいなかったが、うち1人が古谷は高砂に住んでいると社員から聞いたこと、自身も通勤時に高砂を通る京成線内で見かけたことを思い出す。

「一方、現場付近で聞きこみ中の橘刑事らは・・・」

(ナレーションから、訂正無しで抜粋)

橘・桃井ともこれといった情報を掴めなかった。バー黒猫のホステス・朱実に聞きこんだ岩井田も、朱実が月賦利用者であること、払えない月でも古谷は集金を待ってくれたこと、マダムや他のホステスからも古谷の評判は良かったことくらいしか得られなかった。

しかし、おでん屋清川を聞きこんだ荒牧・岩井田は、店主から有力な情報を得る。午後5時半ごろ、店裏口外で出刃包丁を使って仕込みをしていたところ、店内で電話が鳴ったので中断、そのあと女将や板前見習い・安との話も有り店内にいたが、気がついて店裏口外に戻ると、出刃包丁が無くなっていたという。また、店裏口外は事件現場を見渡せる場所でもあった。

 

「一方、京成高砂付近で被害者・古谷達郎の住まいを探していた、立石・松山の両刑事は・・・」(ナレーションから、訂正無しで抜粋)

古谷達郎宅を見つけ訪れると、夫人、女の子・ゆりこがいた。そこで、立石主任は夫人に事件のあらましを説明する。夫人は、殺されたことにショックを受け、殺される心当たりも無ければ、人から恨まれることも無いという。さらに、昨夜、古谷は遅く帰ったが、話しかけても言葉少なで、何かノイローゼ気味だった話をする。

しかし、この聞きとりを不安に感じて近づいて来たゆりこに、夫人が「パパが帰ってくるまで、おとなしく待っていましょう」と涙ながらにあやす光景に、立石主任・松山は、黙って立ち去らざるを得なかった・・・。

 

 

上記本文の出来事前には、例により「立石班の知らない場面描写」があるのですが、そこでは、事件関連者が多数登場するようすが描かれます。

さらに、上記本文のあと、現場付近で聞きこみをしていた、橘・桃井・岩井田の場面と、荒牧・岩井田の場面との間に、「ある人物」と「複数の人物」との会話場面が挿入されています。これが後半に、ストーリーが展開するきっかけにもなるので、立石班は気づいてはいませんが、視聴者はその伏線が脳裏に残っているため、「ああ、あのことか」となるところであります。また、それに気づくのが、特捜隊本部での事務員・佐藤と橘との小気味良いコンビネーションというところも、思わずニヤッとするところです。

刑事ドラマの側面としては、直前作#321  八人の女【スペシャルセレクション】 ではおざなりにされた指紋捜査が復活、これまたストーリーが展開するきっかけになっているので好印象。凶器が奪われた時刻と死亡推定時刻とのバランスが、やや不明瞭という点もありますが、そこまで細かくしなくてもいいかな、という視点に立てば及第点でしょう。

 

ただ、動機という点、これは人間ドラマの範疇にもなるのですが、いただけないところが見受けられます。これは、時代背景というのもあるのですが、本放送の1967年12月27日は、いわゆる昭和40年代です。このころ、あるいは昭和50年代のいくつかの刑事ドラマにも見受けられましたが、被害者と加害者を平等に扱おうとするする気風が多かったことです。

つまり、被害者にも、それ相応の理由があったのだから、この事件が起きたんですよ、というプロットであります。そのためには、「被害者=悪、加害者=善」の構成が不可欠です。スペシャルセレクションシリーズの近作においては、#506 銭に生きる女【スペシャルセレクション】 の三船主任(青木義朗)が、ラスト5分前、ある人物を犯人に会わせるのを拒絶する態度も、その一翼を担っていると考えられます。

ところが、当作には「被害者=悪」という構成は無く、被害者どころか残された遺族関係者の悲劇が強調されています。そして、「加害者=善」という構成もとるにはとっているものの、「そんな金があるなら努力しろ」といわんばかりの、加害者の行動が描写されているため、正直思い入れが薄いのです。これで、加害者が可哀そうというのは虫が良すぎる構成であり、動機として成立しないのではないか、というふうに感じます。

 

これは、かつて自分が#751 金貸し一代 で書いたこととリンクします。その作品は金貸しであり、当作は月賦集金という点では異なるものの、要は、借りた金、商品の対価としての金、という点では、返さなくてはならないことには違いありません。これからすると、被害者が

>一方的に「鬼」といわれるほど酷いものか? 借り手側にも瑕疵は無いのか?

と自分は考えるわけです。

当作の古谷は善人であり、そこをつけこむ様々な輩がおり、その輩のひとりが当作の犯人であったという点はわかるのですが、加害者側を美化しすぎるのもどうかなと思います。まあ、古谷の葬儀の場面に、立石主任・松山を同席させることで中和させるねらいもあったように見受けられなくは無いものの、遺族関係者の場面がその後に続かず、加害者の事情を特筆大に描写しすぎたことで、自分としては思い入れの度合いは低くなりました。。。

 

このことは、構成の菊地一隆弥こと山崎大助脚本によるものか、演出の中村経美監督によるものかか判然としません。もし、当作の脚本自体を入手できる機会がありましたら、映像と比較して、より良い考察が出来るのではと考えます。