※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊を参照。

また(出演者)は、エンディングで、一列~三列で表示された男優・女優に限定しましたR6.7.24 (出演者)をエンディング表記された「全男優・女優」に訂正

 

 

【#453  狙え!事件記者】

 

(本放送)1970年7月8日

(再放送)2015年4月9日

(脚本)村田武雄

(監督)仲木繁夫

(協力)警視庁

(協賛)無し

(助監督)稲垣信明

(劇中ナレーター)島宇志夫

(捜査担当)藤島班

西本捜一係長(鈴木志郎)、鑑察医(仲原新二)、鑑識課員(上田侑嗣)、

鑑識課員(新田五郎)、事務員(森るみ子)、関根部長刑事(伊沢一郎)、

笠原刑事(伊達正三郎)、内藤刑事(巽秀太郎)、山崎刑事(高島新太郎)、

山口刑事(山口暁)、藤島主任(中山昭二)

 

(出演者)

村上不二夫、水木梨恵、園浦ナミ、千波和之、滝那保代、石井宏明、片山滉、

青山宏、柴田秀勝、谷沢裕之、今村原兵、若山みち子、浮田佐武郎、青沼三朗、

溝呂木但、磯野のり子、安田洋子、力武淳、山田達巳、美穂まさ子、神島よし恵、

山口譲、榛名潤一、池田純子、友野多介、野村光江、関芳枝、長良純、鈴木浩実、

佐々木睦夫、中村久美子、飯島あけみ、前田敏子、小桜京子、森山周一郎、

杉山俊夫、江見俊太郎、角梨枝子

 

 

(あらすじ・予告篇から)

 

警視庁の事件記者、毎朝の村(ムラ)さんが殺(ヤ)られた。

このニュースに各新聞社は騒然となる。

泣き崩れる妻・早苗の前に姿を現わしたのは、

事もあろうに殺されたはずの村上記者であった。

この事件が解けぬまま、第2第3と謎の凶弾が村上を襲う。

真相を追う藤島班は、そこに恐るべき麻薬組織と、

スクープを追って内偵を続ける毎朝新聞社との、

暗躍があったことを知るのであった。

果たして村上記者の命は?

そして藤島班の活躍は?

次回の特別機動捜査隊、「狙え!事件記者」にご期待ください。

 

(備考)

・今では声優として名高い、柴田秀勝が新聞記者役で出演。

(追加)R4.7.16

・以下本文の下線部は、【補足】#453 狙え!事件記者(2022年12月05日更新)

にて、評価を変えています。

 

 

(視聴録)

全体としては、毎朝新聞の村上記者(村上不二夫)の偽者が現われ、それが発端となり様々な事件が発生するというもの。そして、偽記者がやっている悪事は殺される理由に直結しません。むしろ記者本人の仕事によるところが大きく、それを偽記者自身は自覚せず記者本人の存在すら知らなかった展開は面白いところです。良くいえば因果応報というかブーメラン、悪くいえばとばっちりといったところでしょうか。

 

記者銃撃事件も単なるアクションの一部ではなく、事件追及の骨組みの一つになっており決して無駄なシーンになっていないこともポイント。そしてラストの、大きな犠牲の上に輝かしい事績が成り立つことが「とある場面」で強調されたあと、哀しげなエンディングテーマが流れてくるのは象徴的。NETだからできたのであり、今のテレ朝ならこういうシーンはご法度でしょうね。

 

#451 雨の中の慕情から立石班、立石班と続いて今回は藤島班ですが、立石班は中肉中背の体型が多かったのですが、藤島班はスマートな体型が多かった印象です。捜査を一つ一つこなしていくところは共通しており、のちの三船班のように一気呵成に捜査に突き進むところは今のところはみられません。個人的には、立石班・藤島班と三船班との共存のほうが各々の捜査の落差があって面白いと思うのですが、3班共存は短かったのが残念。

 

あと、特捜隊常連女優といわれる水木梨恵が、#452 母恋し1,500キロでの歌手役に続いて、今回はバーのママであるナオミ役。特捜隊では、水商売に関連した役柄を演じることが多く、そのせいか今でもどこか場末のお店で、お客さんと歓談しているママさんのイメージが抜けきれません。角梨枝子の床屋の後家さん役は、ストーリー的に必要だったのかどうか、疑問というかもったいない配役構成。

 

また、冒頭の記者本人と似ても似つかぬ偽者が、その後どうなったか不明。

特捜隊では描ききれないシーンも見かけるのですが、それだけ脚本にぎっちり書かれているということで、監督さんの腕というより、もしこの当時のドラマ形態が90分か2時間あれば、こういった弊害は乗り越えていたのではと思っています。

 

前2作が面白かっただけに小休止の回、それでも平成の刑事ドラマよりは好きな一篇。

 

(2017年11月21日、全面追加)