「おいしいごはんが食べられますように」を読んで | ネコのつぶやき

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先日、唐突に読んだ町田そのこさんの「うつくしが丘の不幸の家」の感想をインスタにアップしました。

なかなか面白い小説でした。

そこで、この本の感想を書くことをすっかり忘れていたことに気がつきました。

 

「おいしいごはんが食べられますように」 高瀬隼子著

 

早くもひと月が経ってしまいました →「珍しい買い物」

 

今回の芥川賞を受賞された作品です。

ひと口で感想を語れない。。。

 

 

 

 

 

 

読み終えると、この本の帯に書いてある言葉に納得します。

”心のざわつきが止まらない”

 

読む前は「何のざわつき?」って思っていたのですけどね。

読んでいるうちに、ホントにザワザワしてくるの。

別に悪いことをしているわけでもないのに、落ち着かなくなるの。

ソワソワして、何となく辺りをを見回してしまう・・・みたいな変な感覚です。

 

小説の内容そのものは、別に特別な事件が起きるわけでもなく

どこにでもありそうな会社の中の人間たちのお話です。

殺人事件はありません。 暴力シーンもありません。

誰かが声を荒げる場面もありません。

どこに行ってもいそうな普通の人達の姿を淡々と綴っているだけのようなのですが

読めば読むほど、心の中がザワザワと波立ってくるのです。

 

このサラッとした文体のどこにこれほど人の心を揺さぶるパワーがあるのか・・・

これが芥川賞を取る人の文章なんだな。

ものすごく深い深い小説です。

(ネタばれになるからあまり詳細に書けない^^;)

 

 

人それぞれ、その人の「普通」があり、「当たり前」があり、「正しさ」があり。

時に誰かの「普通」と全く違う次元だったとしても

特に突っ込むこともなく、スルーしながら日常を送っているのかもしれないな。

突っ込めないのかもしれない。

あまりにも”日常”すぎて・・・

 

そこに存在するいくつもの「正しさ」という意識。

 

 

自分の「普通」を無意識に押し付けているのかもしれない?というザワザワもあり。

違うのに突っ込んでくれないんだな?というザワザワもあり。

でも、そうやってどこかで何となく折り合いをつけながら付き合ってるんだろうなという確認もあり。

 

自分が思っている「正しさ」は本当に正しいのか?と時に読みながら自問自答してしまう。

 

 

私のこれだけの文面を読んでも、なんのこっちゃらわからないでしょう。

読まないとわからないザワザワ感です。

あらすじを読んでも感じません。

自分でページをめくって、この何ともいえないザワザワした感覚を味わってみてください。

 

 

自分が普通に「正しい」と思っていることが

誰かに柔らかな圧をかけているかもしれないことに気づきます。

そして、色々な場面に私が個人的にとても大切にしているはずの「食」が登場するのもミソです。

「食」も「圧」になるんだな。。。とザワザワしたワタシです。

 

 

まだ若い作家さんです。
これから、彼女が歳を重ねてどんな作品を生み出してくださるのか・・・

とても楽しみに待ち構えたい作家さんに出会えて幸せです。

 

 

 

 

次回の「こどもワクワク食堂」

2022年9月24日(土)12時~

場所 国際交流シェアハウス やどかり

神戸市兵庫区中道通2-2-11
(兵庫警察署南、新開地駅・湊川公園駅より徒歩約10分)
予定変更の場合はFacebook等でお知らせいたします。
カレーを一緒に頂きましょうね。
子供無料、大人500円プラス(お気持ちをお願いいたします)
お米やお菓子などお配りできそうです。エコバックをお持ちください。

 

 

 

いつもの笑顔に会えることを私達も楽しみにしています。

なかなか、ゆっくりとお話ができる状況ではありませんが

「こどもワクワク食堂」はみんなの居場所として活動を続けています。

相談事などありましたら、遠慮なく個人的にご連絡をください。

私の力は微々たるものですが、あらゆるところに連絡を取りまくって対処方法を探します。

自転車で走れる範囲ならばお米を積んで駆けつけますからねっ!!

ダイジョウブ!! 何とかなるから。何とかするから。一人で抱え込まないでくださいよ!

お電話でのお問い合わせは070-5463-8902 まで