8月14日
夏休みに帰省した際、ドライブがてら、九州電力の大霧地熱発電所の見学に行ってきました。
大霧発電所は、(発電所でもらったパンフレットによると)、「鹿児島県北部の霧島市と湧水町にあり、宮崎県との県境に接しており、北に栗野岳、東に韓国岳、東南東に大浪池を望む標高700~900m(標高826メートル)の丘陵地にあります。この地方は霧嶋温泉郷といわれ、多くの温泉があり、展望絶景の栗野岳をはじめ、春の新緑、初夏のミヤマキリシマ、秋の紅葉、冬の樹氷で有名な霧島、天孫降臨の神話が息づく高千穂峰など
観光地も多く、四季折々の自然美が楽しめます。大霧発電所は、事業用としては、九州では、大岳発電所、八丁原発電所、山川発電所についで4番目、全国では10番目に建設された『地熱発電所』です。」
《大霧発電所の概要》
【出力】30,000kW
【タービン 型式】単気筒単流衝動一反動型復水タービン
【タービン 蒸気条件】0.196MPa/132.9℃
【気水分離器】縦型円筒サイクロンセパレータ
【冷却塔】機械通風式向流両吸込型
【発電機 型式】横置円筒回転界磁形(空気冷却)
【発電機 容量】34,000kVA
【発電機 電圧/回転数】11kV/3,600rpm
【営業運転開始】平成8年3月1日
【所在地】〒899-6601 鹿児島県霧島市牧園町万膳字銀湯1468-10
【問い合わせ】TEL 0995-74-1185・1186 FAX 0995-74-1187
【見学時間】午前9時~午後4時 尚、午後0時00分~1時00分は昼休みです。また、当社の都合によりお待ち頂く事もありますので、ご了承下さい。
【休館日】土・日・祝日と年末年始(12月29日~1/3)
発電所のサービスビルの1階に、地熱発電の仕組みを模型で展示しており、会議室の中には、大切り発電所を分かりやすく紹介する映像設備があります。
九州電力 大霧発電所 ⇒ コチラ
発電所周辺の詳しい地図 ⇒ コチラ
おばあちゃんの運転にはちょっと不安があって、遠出はしないようにしていたのですが、おばあちゃんにお願いすると、「これが最後だからいいよ。」と言いました。
(この時、「最後」という言葉にちょっと引っかかったものの、特に気にすることはなかったのですが、おばあちゃんは翌年の誕生日に免許証を返上したのです。)
発電所には2週間ほど前に予約の電話をかけておきました。
おばあちゃんに場所を説明すると、なんとなくわかる様子。
頼みにしていた「大霧地熱発電所お客様案内地図」がいまいち分かりにくく、「あっちだ!」、「いやこっちだ!」と車内の雰囲気が険悪になってきた頃、
発電所らしき設備と看板を発見!
看板も藪に隠れていたり、分かりにくかったりで、一旦車を降りていちいち確認へ。
恐らくこっちであろうという道を上り始めると、それらしき施設が平行して現われました。
直進すると、大霧発電所があるようです。
ホッと一安心。
右折すると到着です。
出発して1時間ほどで大霧地熱発電所に無事到着できました!
入口付近に設置されているスタンプボックスでパンフレットとスタンプをゲット♪
大霧発電所のスタンプ
いよいよ施設の中へ足を踏み入れます。
おばあちゃんと記念撮影♪
建物の中に入ると、係の人(多分働いている人)が出てきて施設の説明と案内をしてくれます。
最初に、研修室のようなところで大霧地熱発電所についての動画を見せてもらいました。
ホールには地熱発電所の模型があり、地熱発電の仕組みを学ぶことができます。
模型を見ながら説明を聞きました。
むーきんぐは興味津々の様子。
地熱発電は、「化石燃料を全く使わず地下から取り出した蒸気を利用するクリーンな発電方法です。火力発電のボイラーの役割を地球が果たしているのです。地下の岩盤の中に閉じ込められ、マグマ熱で高い温度になっている地下水を、蒸気井で取り出して発電に使います。蒸気を取り出した残りの熱水は、再び地下へ戻します。このように、地熱発電は、地熱という自然の力を利用した発電方法で、国内の資源を有効に活用しているのです。」(パンフレットより)
地熱発電のしくみ ⇒ コチラ
地熱発電のしくみ
①気水分離器
蒸気井から噴出した二相流体を蒸気と熱水に分離する装置です。分離された蒸気(1次蒸気)はあタービンへ、熱水はフラッシャーへ送られます。※大霧発電所の蒸気井の深さは、最深で3,100メートル、最も浅いもので1,000メートルだそうです。
②タービン・発電機
1次蒸気と2次蒸気でタービン・発電機が駆動し発電します。
③フラッシャー
熱水を減圧膨張させ、蒸気(2次蒸気)を発生させる装置です。2次蒸気はタービンへ導かれ、熱水は還元井により地中深く戻されます。発電所によっては、フラッシャーや2次蒸気管がないこともあります。
④ガス抽出装置
蒸気中に含まれるガスを復水器から抽出する装置です。抽出されたガスは冷却塔上部から排出されます。
⑤復水器
タービンで使用された蒸気を冷却水で凝縮させる装置です。凝縮された温水は冷却塔へ送られます。
⑥冷却塔
復水器でできた温水を蒸発冷却させる装置です。冷却水は復水器に送られて蒸気を冷却するために再び使用されます。
※各々の蒸気井から出る蒸気は、地下の状態や深度で違うが、発電所全体としては毎時290トン。(九電パンフレット&サイトより)
最後に発電所内の見学です♪
[]発電機:地熱蒸気により回転するタービンで運転されます。1分間に3,600回転し30,000kWの電気を作り出します。
型式:横置円筒回転界磁形同期発電機
容量:34,000kVA
冷却方式:全閉内冷形空気冷却方式
力率:90%
電圧:11kV
三菱製です。
タービンを回すほどの地熱蒸気の力って凄い!
蒸気タービン:タービンは、発電機を回すための羽根車で、蒸気の力で回る風車のようなものです。1分間に3,600回転で発電機を回し、電気を作り出します。
型式:単気筒単流衝動一反動式復水タービン
出力:30,000kW ※1件の家庭で平均3kWの電気を使うとすれば、1万個分をまかなうことができる。(←何か変な説明。一般家庭の1日の平均的な電力消費量は20kW弱のようなので、200件分という感じか。)
年間の発電電力量は約2億3全700万キロワット時で、ほぼ5万4千キロリットル(ドラム缶27万本分)の石油が節約できる。
段落数:4段
蒸気圧力:2.0kg/平方センチメートル
蒸気温度:132.9℃
中では蒸気の力で大きな羽根車が回っているのです!
こういうのを見ると、人間ってすごいなと思います。
屋外へ。
復水器
タービンで使用された蒸気を冷却水で冷却し、温水に変える装置です。温水は冷却塔で冷やされ、冷却水として再使用されます。
種類:直接接触式
貯蔵水量:9,370立方メートル/H
冷却塔:
タービンを回した後の蒸気は復水器で冷やされ、温水になります。この温水を空気で冷やす装置です。
種類:機械通風式向流両吸込型
容量:9,800立方メートル/H
巨大な煙突から白煙を上げているこの施設です。
中を覗くと……
水の流れる音が響き渡っています。
こうやって水の温度を下げているんですね。
すごい!
帰る前に、発電所の周囲を散策♪
看板の前で記念撮影♪
展望台があります。
「早く登っておいでー!」
右の方にあるのが気水分離器(セパレーター)
冷却塔の煙突部分が見えます。
曇りなので分かりにくいですが、それぞれから蒸気が出ています。
展望台のところには栗の木がありました!
お盆でイガが青かったので、9月の連休くらいだと栗拾いもできそうです♪
草むらを歩くと虫が飛び回ります。
こおろぎ!(ゴキブリの雰囲気があります。)
むーきんぐに捕まってしまったバッタ
余談ですが、地熱発電所といえば、
むーきんぐと開聞岳登山に行った時に、山川地熱発電所の前を通ったことがありました。
砂湯里の砂蒸し風呂からヘルシーセンターに移動する途中、蒸し卵を食べながら歩いている時、道の反対側に山川地熱発電所があったのです。
指宿市にある山川地熱発電所
今更ながら、見学に行けばよかったなぁと思います。
☆砂湯里 山川砂むし温泉 | たまて箱号(JR九州)で行く指宿(開聞岳登山&砂むし)の旅 2014 ⇒ コチラ (現在作成中)
つづく。
【むーきんぐといっしょ】九州電力関連リンク集
☆親子で楽しむ「くじゅう九電の森」(九電みらい財団主催) 2018 に参加しました!| その1 ⇒ コチラ
☆親子で楽しむ「くじゅう九電の森」2018 | その2 森の工作とピザトッピング体験 ⇒ コチラ
☆親子で楽しむ「くじゅう九電の森」2018 | その3 お昼休みの川遊び ⇒ コチラ
☆親子で楽しむ「くじゅう九電の森」2018 | その4 森の探検 ⇒ コチラ