記号と媒体

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(投稿者、タナカ)による記事は、あくまで個人的な考えです。

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『「心」はあるのか』

「心」はあるのか―シリーズ・人間学〈1〉 (ちくま新書)/橋爪 大三郎
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橋爪大三郎. 2003. 『「心」はあるのか」 ちくま新書.


メディア論とも記号論とも直接の関係はなく、強いて言えば、

コミュニケーションについて書かれたものと言えるかもしれません。


たまたま読んでいたら、

講義の序盤で解説のあった、NASAの宇宙人へのメッセージの話が

取り上げられていました。(p.51)


「NASAが打ち上げるロケットで太陽系の外に飛んでいくものには、

モーツァルトのレコードや人間の男女の絵、・・・(中略)・・・などを

金属板に彫りつけたものが入れてあるそうです。・・・(中略)・・・

宇宙人がこれを見れば、われわれ人類を仲間だと考えてくれるだ

ろう、ということなのでしょう。でも、宇宙人に目はあるのだろうか。」



中盤から後半は、ヴィトゲンシュタインの思想が紹介されています。

興味のある方はどうぞ。


(投稿者、タナカ)

(49)導管メタファーとは?

Q:

・導管メタファーについて、他にもこのような分析手段があるのか?


・導管メタファーの「メタファー」とは「隠喩」という意味でいいのか?



A:

はい、お見込みのとおり、メタファーは日本語で言うと「隠喩」です。

なので、導管メタファーとは、「導管という見立て」です。


対面でのコミュニケーションや、1対多のコミュニケーションに対し、

遠隔地どおしの1対1が行うコミュニケーションの場合、

やりとりが、導管を通じたものに見立てることができます。


典型的なのは電話によるコミュニケーションで、

あたかも水が水道管を流れていくかのごとく、

発信者から取り出された考えが、

「言葉」という形式をとって管を通り、受信者に辿り着く、

という見立てです。


携帯電話が普及した現在では、電話線を意識することも少なく、

導管という喩えもピンと来ないかもしれませんが、

まあ、あくまで見立てですので・・・


コミュニケーション関係のメタファーというと、

言葉を思考の容れ物と見る「容器(container)のメタファー」なども、

パッと思いつきます。


他にもいろいろあるはずです。

コミュニケーションツールごとに、何に見立てることができるか、

考えてみるのも面白いと思います。


(投稿者、タナカ)


(48)岩尾とキムタクを知らない人が見ると?

Q:

・GatsbyのCMは、木村拓哉と岩尾望のイメージを利用している。

 2人のイメージを知らない文化圏では、このCMは理解されないのか?


・「岩尾=ブサイク」というイメージが日本では浸透しているため、

 留学生の方のレポートで「地味な」とされていたのが新鮮だった。

 視聴者が岩尾と木村を対比的だと感じるためには、

 顔そのものだけでなく、テレビなどにおける彼らの扱われ方を

 知っていることも必要なのだろうか?



A:

たしかにGatsbyのCMは、起用しているタレントのイメージに負う部分も

かなりあると思います。

顔の美醜は主観的な判断で、一定の基準があるわけではないので、

文化や風習が違えば、木村拓哉さんの顔も、たとえば、

「髪が長くて男らしくない」と判断されてしまう可能性もあるでしょう。


ちなみに、上記のようなコメントがあったので、

レポートを書いた御本人に直接、訊いてみたところ・・・


日本でもテレビなどを見ていたので、

岩尾というタレントがブサイクと言われているのは知っていました。

ただ、人の顔をレポートで「ブサイク」と書くのは気が引けたので、

「地味」という表現にしました。


とのことでした・・・。


ちなみに、

岩尾クンが、吉本ブサイク芸人コンテストで何年連続どうこう、

とかいう詳細な背景データは知らなくても、

CMでは明らかに対比構造が表されているので、

文化の差を超えた意味を読みとることができるのも事実だと思います。


そして、それこそが、記号論的読解なのだと思います。


(投稿者、タナカ)

最終回の講義に参加して

とりあえず、講義が終了してしまいました。

受講生のみなさま、おつかれさまでした。


私自身、とても勉強になりました。


至らない点も多く、

上から目線でのコメントも鼻についたかと思いますが、

どうぞ御容赦ください。


真剣に学習に取り組んだつもりなのですが、

受講生の方のお手伝いが十分にできなかったことが

反省点です。


あとは、期末レポートが残っていますが、

どうぞ皆様、あと一息がんばってください。


まだ期日もあるので、対象の分析だけで完結せず、

関連する参考文献やサイトを調べてみるなどして、

その背景に何があるのかを考えてみるのも、

面白いし、レポートに深みが出ると思います。


何を題材にしたらよいかなど、

御相談は随時お受けいたしております。

たいした助言はできないかと思いますが・・・


(投稿者、タナカ)

『自分と未来のつくり方』

自分と未来のつくり方――情報産業社会を生きる (岩波ジュニア新書)/石田 英敬
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東京大学大学院で記号論・メディア論を担当する石田先生が、

高校生向けに行った連続講座の内容を元にまとめたもの。


メディアが欲望や作りだし、意識を統制する社会の構造が、

わかりやすく解説されています。


岩波ジュニア新書なので、内容は平易すぎるくらい平易で、

文章も口語体で書かれていますが、

メディアと記号について考える観点を示してくれる好著です。


(投稿者、タナカ)

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