(49)導管メタファーとは? | 記号と媒体

(49)導管メタファーとは?

Q:

・導管メタファーについて、他にもこのような分析手段があるのか?


・導管メタファーの「メタファー」とは「隠喩」という意味でいいのか?



A:

はい、お見込みのとおり、メタファーは日本語で言うと「隠喩」です。

なので、導管メタファーとは、「導管という見立て」です。


対面でのコミュニケーションや、1対多のコミュニケーションに対し、

遠隔地どおしの1対1が行うコミュニケーションの場合、

やりとりが、導管を通じたものに見立てることができます。


典型的なのは電話によるコミュニケーションで、

あたかも水が水道管を流れていくかのごとく、

発信者から取り出された考えが、

「言葉」という形式をとって管を通り、受信者に辿り着く、

という見立てです。


携帯電話が普及した現在では、電話線を意識することも少なく、

導管という喩えもピンと来ないかもしれませんが、

まあ、あくまで見立てですので・・・


コミュニケーション関係のメタファーというと、

言葉を思考の容れ物と見る「容器(container)のメタファー」なども、

パッと思いつきます。


他にもいろいろあるはずです。

コミュニケーションツールごとに、何に見立てることができるか、

考えてみるのも面白いと思います。


(投稿者、タナカ)