GPFについてパトリックのインタビュー記事 | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

バルセロナから戻り、羽生くんの記事のアップもせずに、なぜかパトちゃん記事…すみません…^^;

実はこの記事のある記述について誤解があるらしいことをツイッターで把握して、参考になればとパトリック部分だけ全訳してみました。当然ですが、何も付け加えず何も引かずに訳しました。

その記述とは、"he’s pretty much maxed out"というパトリックの発言部分(訳出部分は赤字)なんですが、これ、素直に読むと、羽生くんのスコアはほぼこれ以上出ないよと言ってるんですね。GSの"Chan v. Hanyu"スレッドでも早速取り上げられ、案の定批判されちゃってます。羽生くんの向上心と技術力を甘く見たらいかんよ、的な…。なんといってもまだステップの伸びしろもありますからね(スレッド読みたい方は93ページあたりです)。でもその伸び代は実際パトリックの言うように(今季に関しては)あとわずかなことは間違いなくて、言ってることは正しいので、言い方(書かれ方)の問題かな。私はその部分は、パトリックらしいなwと思っただけで、記事で興味をそそられたのはむしろ他のGPFにおける彼の心情的な部分でしたが…。




元記事のリンクはこちら
 

 チャンにとってのトップとは、ワールドで3度登りつめた頂点を指す。彼の目標は3ヶ月後のボストンでその頂点へ再び到達することだ。しかし、バルセロナでの日々ほどそのゴールが遠ざかって見えたことはない。

 チャンは、男子シングルにおいて、圧倒的に隔たってしまった感のある羽生結弦の後方で4位に終わった。銀メダルを獲得したのは現世界チャンプのスペイン人、ハビエル・フェルナンデス。羽生とフェルナンデスは共にトロントのブライアン・オーサーに師事している。だからこそ彼らの成績はより羨ましく映る。

 チャンはこの大会を忘れてしまいたいかもしれない。しかし覚えておくべきだ。

 「もちろん、覚えておくつもりだ」と、チャンは本紙記者に対して言い切った。「実際、どれだけ難しかったかってことをね。トップレベルのスケーターだからといって、必ずしもおとぎ話みたいなシチュエーションばかりじゃないことも」

 21才を迎えたばかりの五輪チャンプ・羽生は、スペインで成層圏の高みにまで昇りつめてしまった。自身の持つ世界記録を二つとも破り、 3年連続ファイナル優勝を果たしたのだ。フリーの219.14点、総合点の330.43点は、先月、母国日本のNHK杯で記録した凄まじい得点を10点も上回る。

 つまり、長野のジャッジは、ホームの試合だからあの点数を出したわけではなかった。実際に羽生は、それほどまで並外れており、それほどまで卓越しているのだ。ただ一つの疑問は、彼にこれ以上の結果を出すことができるのかという点だ。

 チャンはそう思っていない。

 「最初に点数差を見たときはショックを受けたかもしれない」。チャンは、彼が1年の休養を取る以前、並ぶ者なき3度の世界チャンプとしてこのスポーツの世界に樹立した自分の記録が、ライバルによって完膚なきまでに覆されたことを認めた。

 「しかし結局のところ、彼はほぼ最大値を出してしまった。今日僕らが見たもの、NHK杯で見たもの、あれが彼にできるベストだ。一方で、僕は今回出発点にいたに過ぎず、ここから積み重ねて行くところだ。僕の戦略プランは彼とは全く違う。 僕らは対等の関係にないと思っているので、比較するつもりもない」

 オタワ出身のチャンは、木曜日のショートプログラム「マック・ザ・ナイフ」でのミスにより最下位の6位にあったが、フリーのショパンではほぼクリーンな演技で192.84点を出し、フリー3位まで巻き返した。総合点は264.45点。結弦がフリーで3つのクワドを着氷したのに対し、チャンは、4回転3回転のコンビネーションとはいえ、クワドは1つだった。

 「正直に言うよ。今の時点では、彼に追いつくのは難しい。NHK杯以来、彼は絶好調の波に乗っているからね。彼がクワドをいとも簡単に決めるのは見事だ。それを羨ましく思っている男子選手はたくさんいるよ。でも、どのスケーターにも必ず他の側面がある。誰もが得手不得手を持っている。皆人間なんだから」

 「まだオリンピックまで先は長いんだ。だからまあ待とう。予想なんて立てられるはずがない。僕はただ自分に集中するだけだ。クワドをもう一つ入れるかもしれないし、3Aを一つ加えるだけかもしれない」

 今週チャンは、練習時から不調で、ショート失敗後は一瞬棄権まで考えたという。それほどまでの失意を味わったのだ。しかし彼は諦めるようなタイプではない。競技生活から1年離れるのも一時的休養だと最初から決めていた。ちなみに、彼は休養したことを全く後悔していない。

 「五輪後にすぐ次のシーズンに突入していたら絶対に燃え尽きていたよ」。2018年の平昌五輪という長期的目標は未だ変わっていない。「もちろんだ。それが計画さ」

 しかし、24才のチャンにとって、自分のリズムを見つけてトップレベルの競技モードに戻るのは予想していたよりずっと不安に満ちたものとなった。不安というより自信の欠如かもしれない。

 「現在のジャンプの難度や、プログラムに入れるクワドの本数は本当にありえない。これは予期していなかったよ。実は今年一番難しいと感じてるのは、自分自身のデーモンの取り扱い方。自分に期待をかけたり、周囲を喜ばせようとしたりしてしまう。まずは自分を喜ばせることを学ばなくちゃならないのかもしれない」

 「競技、そして国際舞台に復帰するにあたって描くべき学習曲線が思いのほか大きかったこと、それは予想してなくてびっくりした。気づくのも早かったけれど」

以上。