2015 GPF SP編 | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

バルセロナから戻り、夢から覚めないままとりあえず日常生活を送るフリをしていますw
禁断症状を抑えるためにしょっちゅう動画を見なければならないので、なにかと物事が進みません。
ブログ記事もしかり。
ですが、これ以上ずるずる引き延ばしてたらすぐに世間は全日本モードになってしまうので、まとまりないかもしれませんが、とりあえず書けるところまで書く!

1年ぶりのバルセロナ。
前回に比べ、セキュリティチェックに金属探知機が加わってました。
残念なご時世です(みきちゃんもしっかりチェックされてましたよ!)。
ちなみに私はチケットは去年同様、iPhoneのパスブック(今はウォレットというのね)に入れて、印刷はして行きませんでした。それで問題ナッシング。

会場内、今年はカラーが、なんというのかあの色は…紫ピンクというのかな?シックな色調で素敵でした。
去年はブルーと白が基調で、氷の結晶のアイデアは可愛かったんですが、いまひとつ寒々しいし、大きな空間に統一感を与えるデザインではなかったような(←何様?w)
と言っても、さすがヨーロッパ有数の国際会議場、ホッケーリンクを借りて…というような会場よりはずーっとオサレなんです。

お席案内係の方たちも、ジャージとかじゃなくてスマートな紺のスーツの制服に身を包み、さすがユニフォーム好きな南欧よのう…と、カジュアル一辺倒なアルプスの北側からやってきた人間には、そのハレの場感が嬉しい。
去年もいた、エスキモー風の格好をしてるくせに挙動がアパッチ族な会場盛り上げ係の一団には、なるべく目をつけられないように距離をとってました。が、一度うっかり囲まれてしまい、日本語のつもり~な、それ中国語モノマネでしょ~な意味不明な雄叫びを四方から浴びせかけられ、往生しました。あの人たちの存在、全く意味が無いところがまた面白い。

で、いよいよシニア男子ショート!直前にロビーでフォロワーさんたちと落ち合い、不屈の応援の誓いなどを固く交わし、着席です。

リンクサイドに現れた(いつも最後に登場)羽生くんは、殺気はなりをひそめた感じで落ち着いてました。
いの一番にリンクに飛び出していくわけでもなく(記憶曖昧)、6練のジャンプも素晴らしく安定していて、N杯からの調子をキープしているのが見て取れました。

1年ぶりの羽生くんは何よりも、体が逞しく見えました。
ヴォロ兄やコフコフのいた去年と違い、今年は小さな昌磨くんやほっそいボーヤン、その他比較的小柄な選手が多かったせいかもですが、ハビと同じくらいかあるいは一番大きく見えたくらいです。
選手紹介の時、ハビの歓声が凄まじかったのは去年同様^^
もち、ゆづも負けてませんでしたよ~(あー喉が痛いw)

さて、簡単に演技を振り返ります。

こちら、英ユロスポのSPフルバージョン動画です。(冒頭少々不具合あり動画差し替えました)


ダイス。

最初の4Sがキレーに決まりました!3Aも助走長めだけど美麗!ルッツがお手つきになったのでループがつけられず残念。ダイスのセカンドループ見たかったな~。念願の大舞台で緊張してたと思うけどステップ素敵でした。

蛇足ですが、プロトコル見ると、4SのGOEが-2から2まで(最終は0.51)とひどくバラついてるんですよね。これは直前のステップが足りてる・足りてないの判定がジャッジの間で一致してないのが原因と思われますが、これ、なんとかならないんですかねえ。今GOEの判定基準が平昌以降に改正されるという話題で持ちきりですが、結局ルールを変えたところで、それを運用するジャッジの質がこれでは不安ですよ。ジャッジにステップが見分けられないのならテクニカルパネルが判定すればいいのでは?

パトリック。

待ってました!初めての生パトリック!おなじみの休日のパパスタイル、なんだかそろそろニットがくたびれてきたような気がするのは気のせいかしら^^;演技の結果はご存知の通りで、さすがに2本目のアクセルの着氷が乱れた時は会場も、ああああ…という感じで、その後スピンがグラっとなった時はもう…ね。フリーよフリー、私は元々フリーの方が好きなんだから明日頑張ろう~!しかし、このショートのために特訓したというタップダンスは一体どこに行ってしまったんだろう…

ボーヤン。

でっかい4Lzを期待してたのに>< ボーヤンとファイナルは相性が悪いのかもしれません…。でもキビキビと踊る宇宙人、このショートはいいプロですよね!

昌磨。

昌磨はすでにインターナショナルな人気者というのをヒシヒシと感じた今大会。膝の上下に粘りがあって、氷上でゴムまりをついてるようなスケーティングですわ。超安定してたので、4T転倒にはビックリしました。転んでニヤリとする大物の器^^

ゆづ。

はい、異次元キタ~。すべてのディテールが完璧。お家芸のジャンプの音ハメはもちろん、視線の投げ方も首の傾け方も計算し尽くされていて、それを余裕を持って実行している。まさに匠の技です。他選手の、例えば成功3AにGOE+3がつくなら、前後のトランジションや幅と高さ、音楽との同調性、どれをとっても一段も2段もレベルの高い彼の3Aにはやっぱり+4は出ないとおかしい…そういう意味ではルール改正は彼には有利だったでしょうね。もちろん今ももっと厳正にジャッジしていれば差別化できるのかもしれませんが。

私は新ショパン大好きです。旧ショパンでは3A後左右ピボット?から連続スピンのあたり、どうしてもリンクの一箇所に固まっていたのが、新ショパンではスピンの間に3Aを挟んだり、クワド2本にしたことでコーナーを使った大きな滑りが取り入れられて、動線が長くなりました。移動距離は長くなってもエレメンツの数は同じだからやはりスピード感が全然違う。スケートの流れがよりダイナミックで自然になり、上半身の動きも流れに乗った柔らかさが出て、見ていてワクワクしたし、何より本人が気持ちよさそうに自信を持って滑ってるのがいいです。

絵柄的に唯一惜しかったのは鼻すすりでした…汗 帰国後のインタを見ると、もうすっかり良さそうで安心ですが、あの状態でよく集中を切らさずノーミス演技連発しましたヽ(;∇;)ノ

新記録が出た一人キスクラではとても落ち着いていて、ハビのためにしーっなんてやっていたので、フリー後に泣き出した時は本当にびっくりした。

ハビ。

前半ジャンプが乱れ、こ、今年も地元開催大声援のプレッシャーに負けちゃう?と思いましたが、しっかりまとめてきました。前半の手先のエキゾチックな動きの重用はあまりピンとこないのですが、体全体を使った最後のステップシークエンスは素敵。しかし後で動画を見直してみると、やっぱりゆづ・ハビ・パトの3人はジャンプ間もずば抜けてトランジションが濃くて残り3選手とは一線を画してますね。さすがです。


というわけで、試合後は夜の街に繰り出して…と思いきや、今年は終了時刻が23時近くと遅く、会場のある新開発地区にはモール以外あまり店もないし、モールはスペインのくせして早めに閉まっちゃうしで、ちょっと祝杯あげる場所探しに苦労しました。しかし無事にイタリアンのお店を見つけ、2名のゆづ友さんたちとcavaのグラスでゆづの世界記録更新&SP勝利を祝い、話に花を咲かせながら更け行くバルセロナ第1夜だったのでした。