千穐楽です。お見逃しなく。
4月30日
あっという間の一週間。
これが見納め、お見逃しなく。
セク変シリーズも完結の『完結篇』です。
しかし、もう『セク変』書かないかというと、どうかなあ。
と言うのもこれだけ世界が動いていたら、やっぱりこのテーマで書きたくなるかもしれない。
けど、設定はすべて変えなくちゃ、だな。
目指した『仁義なき戦い』全五作はなんとか、踏襲できた。
『新仁義なき戦い』に進んでもいい気がします。
でも、新仁義なき…、は仁義なき…、には及ばなかったな。
今回僕が学んだことは近未来の書き方でした。
今まで芝居でも映画でも、未来を舞台にした作品ありませんでした。
基本現代か、過去。
現在は、言ってる先から過去になっていく。つまり過去しかやってこなかった。
SFも好きだけど、書けるほど僕はものを知らない。
今回は3年後、2028年が舞台だから近々未来。
そう今と違わないに違いないけど、今は激動の時代です。
3年後にしたわけは、役者的な理由、10年後は演じづらいに違いないからです。
近未来を書くのだから、未来のこと考えなくちゃいけないと焦った。
しかし、不確定な未来のことなど皆目わからなかった。
判れば人生もうまくいったはずだ。
少しは未来科学も知らなくちゃ、って苦手なAIや量子やアルゴリズムの新書も読んだ。
けど考えてみれば近未来は、今が…つまり過去がどう変わっていくか、を書くしかないことに気づきました。
全世代の誰もが知って、将来変わりそうなもんあるかな…
そう考えたけどなかなか出てこなかった。
で、苦労の結果がコンビニエンスストアだった。
みんな色々お世話になってる。
僕の子供のころはコンビニなかった。
雑貨屋さん、文房具屋さん、酒屋さん、山崎のパン屋さん、お菓子屋さん…
このあたりがコンビニ隆盛の影で消えていきましたよね。
そして今、コンビニ自体が存亡の時を迎えてる…そんなことを考えて本書きました。
お客様が本当に楽しそうに劇場から変えられる姿に感無量です。
一年間開いちゃうけど、秋とかにイベントでもやるかなあ。
僕自身、歌も聞きたいしな。
浅草東洋館劇場最終公演です。
待ってます。それじゃあ。
あと二回で差異
4月29日
あっという間の5日間が過ぎ、あと二回です。
『完結篇』は再演できないだろう。
やるんなら5本一気にやる他ないからね。
五本一気の公演は役者のキャパ超えるから、無謀だ。
見てはみたいと思う。
いつかVシネ…今は無いか…にできたらいいな、なんて夢も見ます。
昨日、浅草人気の水口食堂で5時過ぎから一人飯しました。
勿論お酒も飲みました。
で、面倒な本読んでると、いきなりロメオとジュリエットに関しての記述があった。
う~ん、確かに世界的な物語です。
ドガドガプラスにもロメジュリあります。
今から18年ほど前に一回企画した。
その時のタイトルが『上野下谷穢土物語』です。
穢土の読みは『えど』です。
徳川家康の旗印は『厭離穢土欣求浄土…おんりえどごんぐうじょうど…です。
けがれたとち=穢土は江戸にも通じる。
家康がどうして江戸の名前を変えなかったか不思議でもある。
『うえのしたやえどものがたり』は『ウエストサイドストーリー』に似てるかな、と思って考えたタイトルでした。
『ウエストサイドストーリー』はニューヨークのロメジュリだよね。
上野の武士と下谷の庶民が恋する物語を江戸時代を舞台に書けないかと考えたんです。
しかし書けなかった。
2014年2月第17回公演はドガドガ一期生がごっそり抜けてピンチだった。
残った人員で、ロメジュリやって勝負するほかない、と僕は考えました。
それでできたのが、ドガ版『ロメオとジュリエッタ』です。
舞台は浅草…吉原です。時代は元禄。犬公方に忠臣蔵と題材はいくらでもある。
むしろ有りすぎ。安直に手を出すのは控えなくちゃ、パンクしちまうぞ、と思った。
しかし、どちらもデカすぎて、無視することはできなかった。
稽古途中インフルエンザが猛威を振るった。
高熱のまま三日ほど稽古場に行って、僕がみんなに移してしまったんです。
最悪でした。
医者に行ったところ「もう治りかけ、あと三日人に会っちゃいけない」との事でした。
そんなこんなで、クライマックスの道行20分、ようやく書き上げました。
吉原のボスの娘=樹里絵と討ち入り直前で失踪した赤穂浪士=毛利小平太のならぬ恋。
小平太は興奮するとオオカミの目になる危ない男です。
通称『狼目男』とはバカバカしい限りですね。
今年の大河ドラマは吉原が舞台です。
僕らとしても来年五月の公演は劇場を変えての大勝負です。
ここはひとつ『ロメジュリ』の封印を解くチャンスかもしれない、って考えました。
丸山に相談したところ賛同してくれた。
問題はキャスティングです。
丸山は「若くて集客が望める知り合いの俳優にあたってみます」と答えた。
僕は「丸山が最後にやるロメオって考えもできるぞ」と言った。
40歳過ぎている丸山も一瞬目を輝かせて「それもありですかね」だって。
さあどうなることやら、楽しみが出来ました。
完結篇はあと二回。これっきりです。お待ちしております。それじゃあ。
セクシー女優事変『完結篇』、あと三回。
4月28日
曇天。いよいよラストスパートあと三回です。
浅草東洋館であと三回、と思うと感慨深い。
でも、自分の気持ちは来年、先の方に向いています。
来年五月の公演のことを考えてしまいます。
セクシー女優事変シリーズは文字通りセクシー女優が主人公です。
日本には性・風俗産業、いろいろある。
けど、セクシー女優は、女優って名詞がついてるだけあって別格感がある。
自殺する人も多いので、きつい職業に違いないが、華やか感が半端ない。
女子にもすごい人気のインフルエンサーもいるようだから、立派なアイコンだよね。
第一作のメイン舞台は青山の結婚式場でした。
第二作のメイン舞台は歌舞伎町の≪宝塚≫コンセプトカフェ『トレジャー ヒル』です。
第三作は、府中大國魂神社で、そこで切り広げられた『オイディプス王』です。
第四作は、メイン舞台は園子の配信スタジオと新大久保界隈の現在と過去がメインです。
今作は、京急蒲田二丁目商店街の『元セブン』ですね。
今僕が考えているのは次回作はどんな場所でどんな人たちが、暴れまくるかです。
喜怒哀楽…笑って、怒って、悲しんで、楽しむ人々をどんな職種に当てはめようかと悩む。
その人たちがどこの街で暮らしているかも大いに悩む。
ドガドガの場合、メンバーの構成上女子が多い世界に限ります。
女子たちの、恋愛模様、というか色恋沙汰が僕は好きです。
若い女子ばっかり出ている作品と比べると平均年齢はそこそこ高いです。
しかし、勇気のある出演者が多いので、
ギラギラした青春残酷物語に挑戦出来たりもします。
さて、どうしたものなんでしょう?
時事的に言ったら、テレビ局の女子アナ、なんかがピッタリなんだろうけど
これは生々しいにすぎる気もする。
モデルがリアリティありすぎるから、おいそれとは手出せないような気がします。
いい年こいて女子高生やってもらうのも面白い気もします。
コロナでお流れになったけど石坂洋二郎をモチーフに『青い山脈』ならぬ『青い脈々』やろうとしてました。『若い人』とか充分に性的だ。
面白いんだけど、戦前、戦後という舞台を、現代に移し替えることはできるんだろうか?
演劇は、というかドガドガのお芝居は、リアルというより無理くりが楽しい?のかな。
お客様の想像力を頼りに、トンでも世界を創造する。
笑ってもらえたなら、共犯者になれたような快感があります。
年末は映画に精力とられるから、それまで世界情勢を見守って、何に挑戦するか見極める。
勿論、警備の仕事は再開して道で突っ立ちながら、想いを巡らす。
そんな感じで今年は過ごすかな、と思っています。
あと三回。『完結篇』の舞台は2028年です。
2028年に再演、とかありえるんだろうか?
どちらにしろ見納めです。
お見逃しなく。7時東洋館劇場で待ってます。それじゃあ。