望月六郎的日記『中年勃起』
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2018-09-12 12:42:36

同じTシャツが4枚

テーマ:ブログ

9月12日

 

公演後、天災続きの日本。

僕はひたすら洗濯をして、部屋の掃除を手伝ってもらい、

妻は疲れが出たのか風邪ひき、そして回復した。

 

暇な時間は本読んだりしているが頭の中では新作の構想を練っている。

谷崎潤一郎の『台所太平記』は老いた大谷崎の枯淡の味わいが良い。

それを、どうやって奇想天外な物語に変えるか、

あるいは変えない方が良いのか…

しかし、僕らは新派や名人上手の劇団ではない。

歌って踊って大騒ぎ、お色気もたっぷり…そんなチームな訳だから

やっぱり、ハチャメチャで弾けてなければつまらないようにも思います。

 

そんな、悩みを抱えた僕にとって気分を盛り上げるというか、

結構大事な行為が古着屋(リサイクルショップ)歩きです。

『台所太平記』の舞台は昭和30年といったところ、

ズバリ戦後10年が過ぎて、

当時の政府が『もはや戦後ではない』とか言っていた頃の話だ。

 

戦後闇市のグレーな世界から立ち上がり

アメリカ的生活に憧れて、その反面やっぱりアメリカは憎くって、

二律背反した気持ちに引き裂かれそうな心情だったに違いない。

 

洋服だってカラフルになりアメリカナイズされていたに頃だろう。

NHKの朝ドラが得意そうな世界だけど

弱小劇団ドガドがにはそんな力があるはずもなく

そこで僕は新小岩のある、一つの古着屋に通うのです。

 

そこはもろ主婦の店、名前も『タンポポ○○◯』といたってのどかな空間なのだ。

特徴は何しろやすい。店舗の外に置かれた洋服掛けに並んだ商品はなんと105円。

 

もちろんほとんどいらないものばかりなのだが、

ここに思いもよらぬ掘り出し物が眠っている。

 

僕が今一番必要としているのは男たちが羽織る上着だ。

ドガドがには戦前戦中戦後の衣装が結構ある。

古い感じはいいのだが基本どれもがダークな色合いです。

明るいものはないかな…などと考えて1日に一度出向くと

ほとんどは空振りなのだが、時として眼を見張るものがあるのだ。

真っ赤なジャケットありました。これは800円。

黒と白の格子柄、それこそ森繁久弥のステージ衣装のようで

誰も着こなせないだろう品、ありました。これ105円。

 

以前、別珍の女性もののジャケット見つけてやっぱり105円で買った。

これは、2月の『人形の家』で石川ミキティ演じる

想像妊娠探偵の衣装となったんだけど

ほとんど痛んでいないジャケットはたいそう立派な裏地に

ブランドのラベルがついていたんでインターネットで調べたのだが

どこにもヒットしなかった。

そこで丹念にポケットなんかを探ってみたら

なんと西ドイツ製とありました。…いつの話だよ。

そこで、もう一度西ドイツを足して調べてみると

三越が仕入れていた大変な代物で、何しろどこも痛んでいない。

いわゆるビンテージという一品だったわけです。

ミキティも気に入って是非譲ってほしい、とのことでしたが

今では妻の大事なお出かけ着なので丁寧にお断りしました。

 

次回作に合う服装を探して、購入して、これを誰に着て貰うか

どんなキャラクターになるんだだろうか、いろいろ考える行為は

とてもいいし、何しろ気分が盛り上がる。

間も無く始まる本書きへ向かう素晴らしい滑走路のようで

スピードが上がっていく感じが実に気持ちがいいもんです。

 

それから僕は基本、衣装が好きだ。

映画の衣装合わせはとても楽しいし、自分自身もおしゃれが好きです。

稼いでいた頃は20万円もする革ジャン買ったり

年に数度は伺うブティックもあった。

しかし、芝居初めて収入がなくなってからはきちんとした方法で衣装を購入できなくなった。

 

そんな折、舞台の衣装探しで入った店が、『タンポポ○○○』でした。

もちろん店の商品全部が105円ってわけじゃないけど、

以来自分が着る洋服も基本ここで買うようになりました。

 

気に入りのジャンパーやら、ジャケット、コートもここで購入しました。

古着屋といっても高円寺や下北のおしゃれ店と全く趣が違うし

値段も圧倒的に安いのだが、とにかくとっても楽しい。

 

買う基準は気に入るかどうかだけど、それ以前にサイズの問題もあります。

サイズはあっても、自分には多少若すぎるかな、

なんて場合も安いから購入して、とりあえず着てみる。

やっぱりダメなら誰かにあげればいい…って感じです。

そこで、挑戦、というか冒険というか、以前の自分なら

決して購入しないものにも気軽に手を出すことができて

それがまた、面白いのです。

 

昨日、健康診断の帰り、野菜購入の道すがら『タンポポ…』に寄ってみた。

店先の105円コーナーを見ると、白い同じ柄のTシャツが4枚売っていた。

つまり中古ではなく、どこかの棚で眠っていた商品なのでしょう。

 

買おうかな、と思ったんだけど胸のマークがなんだか

怪しく、いわゆるおたくの味わいが溢れているのだった。

万が一、喜んで着ているところを誰かに見られたら

笑われちゃう代物ではないんだろうか、と不安を覚えた僕は

胸のマークを記憶して、その後野菜を買ってから家に戻った。

 

そこで早速インターネットでチェックする。

 

まず入力したのが丸い地球地図の中央に書かれた『MOTHER』。

で、次に思い出したのが丸いマークを取り囲んだ『FRANKLIN BADGE』。

 

するとすぐに正解が出てきました。

このTシャツの正体は糸井重里さんが開発したゲームから派生した

グッズであることが判明した。

販売当時の価格は3300円、国産を謳っている姿勢から考えると極めて良心的なお値段です。

さらに画像検索すると

メルカリでさっき店先で出ていたTシャツと同じものが

ユーズドでありながら4800円の値がついて、しかもSOLDとありました。

 

妻に『そういったものが4枚あったけど全部買うってありなのかな?』と質問すると

『買えば。全部買っても420円なんだから。今すぐ行ってきなよ』

とのお達しを貰い、すかさず自転車走らせました。

 

そんなわけで今僕のうちには同じTシャツが4枚あります。

早速僕が一枚試し着たわけで、つまりサラのがまだ3枚あるわけです。

『メルカリで売ってみたら?』と妻から提案されましたが、

もちろん僕にはそんな知恵や能力はありません。

 

と言って同じTシャツ4枚も着る趣味などないってっていうか

そもそも僕自身はMOTHER自体に興味のないわけで、

つまり現在3枚がだぶついている状態なわけです。

 

次回公演の出演者でMOTHERのフリークがいたらあげてもいいよね。

 

今日の記事内容はあまり意味があることではありませんでしたが

今日はこれから書物が一つあるので、いい肩慣らしになったって感じです。

御静聴有り難うございます。それじゃあ。

 

 

2018-09-05 14:18:16

あれから8日

テーマ:ブログ

9月5日

 

台風21号は凄かった。

東京にいても映像が伝えてくる台風の威力におののきました。

深夜雨戸を叩く風は本物の大型台風の面影ありありで

仮に東京に来たとしたら、どんな具合だったのだろう…

と誰もが考えたに違いないでしょう。

 

今日は昼から快晴、風は強いがそれだけに洗濯物も乾く。

めでたく公演中の全衣装の洗濯を達成して、

後は乾くの待つばかり、その後は箱ずめ、整頓、やることは山ほどある。

 

公演後は妻と浅草おかみさん会主催のディキシーランドジャズのフェスティバルに行ったり

面白い提案を聞くために鵠沼海岸に行ったり

友人に飯ご馳走してもらったり、

後はひたすら洗濯、洗濯物たたみ、後は本読んで暮らしてました。

 

さてここらで何か始めようと思うのですが

まずは2月公演の出演者の募集からだな。

 

骨格に成る15人〜20人ぐらい

客演5名、新人5名ぐらいのカンパニーになると良いな。

 

最近ぼちぼち、『台所太平記 Kichin Wars』について考え始めている。

舞台は昭和30年、といったところか。

 

戦争終わって10年。

高度成長に向かって一直線。

朝鮮戦争とか安保とか沖縄問題とか、いろいろあったとしても

とにかく日本は戦争を放棄して平和国家として元気はつらつの頃だ。

 

若者がやることは一つ。

成長して結婚して家庭を作る。

谷崎家じゃ、立派な花嫁になる準備として多くの女中さんを抱え送り出した。

実にほのぼのとした話です。

 

僕は劇的というか過剰なほどのドラマをこれまで作ってきたけど

どうも今回はそれが似合うかどうか、悩みどころです。

生ぬるいと言われるかもしれないけど、

それが当時を生きた若者の気分のようにも思えます。

 

10歳で終戦を迎えて20歳。

 

周りにはいくらも死んでいった家族、親戚、知人がいて

自分たちは細ってしまった日本の隆盛を信じて家族を作る。

 

これもまた彼らの幸せな戦いだったに違いないような気がします。

僕は昭和32年の生まれです。

 

僕の父や母はそれこそ戦後の混乱期の渦中で生きてきたに違いない。

10歳で終戦を迎えた皆さんも腹をすかして成長したに違いない。

 

決してのんびりのどかだったわけじゃないだろう。

 

僕も今日で61歳になりました。

これまで書いたことのない平和な話に立ち向かう年頃かもしれません。

それじゃあ。

 

 

 

2018-08-28 11:47:25

昨日は千秋楽 ありがとうございました。

テーマ:ブログ

8月28日

 

昨日は千秋楽でした。

お客様もたくさん集まってくださり、誠に素晴らしい千秋楽を迎えることができました。

 

昨日はなぜかネットが終日繋がらず

大変な思いを致しました。

 

いつか繋がると信じて昨日書いておいた文章をコピペします。

 

8月27日

 

快晴。しかし二時間ネットが繋がらない。

そこでワードでこの文章を書き

コピペでブログを完成させようとしている有様です。

本日のお客様に関しての資料も広げられない有様で

家人もヒヤヒヤでネットが繋がるのを待っている有様です。

いや、参った。

 

今日はいよいよ千秋楽です。

2018年の夏、酷暑の夏、へとへとになりながら全てを

浅草アリスにかけた夏。

ついに最後の公演がやってきました。

僕ももうじき61歳。

どう考えたって

これから先そう長いこと芝居ができなることは間違いない。

つまり、大事な一夏をこうやって費やしたことが

はっきり記憶に残るに違いない。

 

昨日、横浜国大の室井さんや唐組、休団中の稲荷さん、僕の弟子

と言ってくれる映画監督の森川圭さんらと終演後乾杯した。

 

褒めて頂いたし、劇団のこれから先のことに関しても

楽しい話合いができました。

 

キャスティングから始まり、今回も苦労は多かった。

その労をねぎらって頂いたのだが

しかしなんとか乗り越えることができたのも

丸山の力に負うことが多かったし

常連出演者の踏ん張りで芝居を完成させることができました。

いい意味でシステムができて、その結果が今回の舞台だと言えます。

 

感謝。

 

千秋楽、お時間ありましたら遊びん来てください。

お待ちしています。今夜7時浅草東洋館でお待ちしています。

 

明日以降、報告することが生まれましたらブログも書きます。

 

それじゃあ。

 

 

 

 

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