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今回は、冬にもお花見ができるスポット「三波川(サクラ)」を訪ねました。天然記念物および名勝に指定されているんですよ。
場所は群馬県藤岡市、御荷鉾山地に囲まれた山中にあります。
明治41年、当時の三波川村長が「村民が花見を楽しめるように」と、植木屋盆栽の名産地、埼玉県・安行からサクラ(桜)の苗を取り寄せて村民総出で現在の桜山公園に苗木を植えたのが始まりとのこと。
その後、花が冬に咲くサクラが多く見られ、珍奇なことと当時の東大教授、三好 学(みよし まなぶ)博士に鑑定を依頼し、冬にも花が咲く品種「コバザクラ」であることが判明。
その後、「花の咲く時期が珍しいサクラの樹林」として、昭和12年に天然記念物および名勝に指定されました。
公園までは公共交通機関はありません。麓からハイキングがてら徒歩で登るか、自動車やタクシーで登るしかありません。
山頂には駐車場が整備されています。売店もあって、地元の特産品などが販売されていました。
日本庭園は最近整備されたみたいで、紅葉の季節なので赤くなったモミジが池に映えていました。
ここから歩いて桜山に向かいます。
御覧ください、この時期に満開のサクラです。
山頂には桜山公園の由来を記した「桜山碑」があります。
南北朝期に建てられた「文和の板碑」もありました。
「文和」とは、文和(1352~1356)年間に建てられたということです。「町指定重要文化財」とありますが、旧・多野郡鬼石(おにし)町のときに指定されたもので、現在は藤岡市指定文化財です。
遠くに山並みを望みながら、紅葉との競演が楽しめます。
冬は空気が澄んでいるので、関東平野が遠くまで眺められます。
条件が良ければ新宿あたりの高層ビルまで見えるそうです。
一度に咲かずに少しずつ咲くのが春のサクラと違っていて、花を楽しめる期間が長いのが特徴です。
満開のときは白っぽい花ですが、散り際には薄紅色に色づいてきます。
紅葉と花見を同時に楽しめて、一挙両得です。
ちなみにコバザクラは春にも咲くとの話。二度咲きのサクラなんだとか。
参考文献:『日本の天然記念物』、講談社(1995)