モーニング娘。黄金期、その凄さとは? | カルバートン・スミスの告白

カルバートン・スミスの告白

ふたつ、不埒な悪行三昧……。

金



「10年、一昔」といいますが、思えばもうそんな一昔前の話なんだと自分でも驚いてしまいます。今回はそんなお話。

1999年後半~2002年までの三年足らずを、モーニング娘。の「黄金期」と定義づけられています。

まさしく、上掲の画像が示す通り、11枚目のシングル『ザ☆ピ~ス!』のジャケットが象徴するような、モーニング娘。といえば、誰でも知っているアイドルユニットで、「天下御免」感で満ち溢れていた時代でした。






ザ☆ピ~ス!/ZETIMA
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テレビ東京の企画アイドルとしてデビューしたモーニング娘。が、いつの間にか国民的アイドルになりおおせたのは、まったくもって奇跡としか言いようがありません。

1999年9月発売、7枚目のシングル『LOVEマシーン』は、180万枚というメガヒットを記録。今のアイドル商法からは信じられませんが、180万人が、それぞれ一枚ずつ手に持っていたことになります。






LOVEマシーン/ZETIMA
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このお化けヒットが存在するがゆえに、モーニング娘。は「解散しない」という選択肢を取り続ける以上は、それから先、この魔物と戦い続けなければいけない定めとなりました。

しかも、この魔物が魔物たる所以は、以降もつんく♂のファンク路線の続行によってメガヒットを3年もの長きにわたって打ち放ち続けたことにあります。

一部のアイドルファンだけでなく、世間の老若男女を歌って踊る快楽におぼれさせたモーニング娘。のその魅力を改めて楽曲から掘り下げていこうと思います。





コブラ塾長、選曲の三曲


わが朋友にして、昭和プロレス・昭和特撮研究科、そして、モーニング娘。信奉者であるコブラ塾長に、珠玉の三曲を選んでいただきました。




一曲目 『、、、好きだよ!』






3rd-LOVEパラダイス/ZETIMA
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ファンカポップの隠れた名曲。

ヘッドホンで聞くと、ユニゾンがきれいに左右でわかれているのがわかったりと、なかなか手ごわい一曲です。




二曲目  『本気で熱いテーマソング』






4th いきまっしょい!/ZETIMA
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全体的なまとまりからしたら、過去最高作とも言われている、四枚目のアルバムからの一曲。

ホーンセッションの厚さでノリの強い一曲。





三曲目 『ポップコーンラブ!』





Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~/ZETIMA
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カップリング曲ながら、いまだに歌い続けられている楽曲。動画は、2007年ごろのコンサートでの様子。





青島玄武 選曲の三曲



一曲目 『でっかい宇宙に愛がある』




もともとは、2001年に発売された『ザ☆ピ~ス!』のカップリングソングで、毎年八月にあります日本テレビ系『24時間テレビ 愛は地球を救う』のテーマソングとして作られたものでした。

以来、モーニング娘。は毎年この番組中で歌い続けていますが、この動画は2010年に、そのころモーニング娘。に代わって国民的アイドルの地位を確立していたAKB48と共演した映像です。

当時は屈辱的な思いでしたが、今を持ってみると新鮮な気持ちになります。それは、わたくしたちがそれからAKB48グループがどうなったかを知っているからだとも思いますが、今だからこそもう一度こういう光景を見てみたい気持ちもあります。






二曲目 『Do it! Now





Do it! Now/ZETIMA
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2002年7月24日発売のシングル。それまでファンク路線で通してきたのを、ここで思い切ってR&B路線に振ったことで物議をかもしました。

このころまでは、東京での公演といえば、横浜アリーナがツアーラスト、有終の美を飾るのにちょうどいい箱でした。
今ではアイドル事情も変わってしまいましたが、また再びここに戻れることは大いに感慨深いものがあります。




三曲目 『21世紀』




『LOVEマシーン』のカップリング曲。古いファンの間では名曲として名高い。

歌っていることは何てことない些細なことを歌っているのだが、そんな些細なことこそが一番大事でフルユニゾンで歌い上げる。21世紀直前であった1999年にあって、当時のメンバーそれぞれがそれぞれの夢を語ることで曲が締め括られる。

表曲が日本の未来を狂ったように明るく歌うのであれば、この曲は身近な幸せを歌う佳作です。

そのテーマは、一貫して現在にも生かされているような気がします。




以上、黄金期の知らざる一面を垣間見られたと思います。

このころに活躍したメンバーの中に、スキャンダルにまみれて世間的にどうしようもなくなった人とかがいて、どうしてもそのあたりを突かれがちではありますが、思うらくには、一貫して楽曲のクオリティが高いということが上げられます。

どんなに有名になろうが無名になろうが、聞く人がいる限り、自分のできる最大限のクオリティの曲を届けようとするつんく♂さんの執念のようなものを感じずに入られません。

来年、モーニング娘。から黄金期の片鱗を経験した道重さゆみが卒業して、在籍するメンバーのすべてがほぼ無名となってしまう、「完全無名時代」を迎えてしまいますが、それでもねモーニング娘。は歌って踊るアイドルの誇りを捨てないと思います。それはわれわれが今まで見てきたものすべてが、誇りに思えるものばかりだからです。


無名にして最強。


「13人の刺客」の旅はまだまだこれからです。


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