<東京都>~駒込から谷中へ・年の瀬寺社仏閣巡り⑤ | 花咲く旅路

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2015年大晦日の散策、15時頃、「谷中エリア」に入りました。

 

 

 

 

「谷中」の寺町は、「寛永寺」などが位置する上野桜木に隣接し、「谷中霊園」を中心に、

荒川区西日暮里三丁目に跨って60以上の寺院が連なる大規模な寺町です。

「東京」には多くの寺町がありますが、この規模で、

かつ第二次大戦での戦禍を大きく免れたのはここだけです。

しかしながら、「明治維新」時の「上野戦争」では戦場となったため、

堂宇は主に明治以降に再建されたものになります。
江戸時代の前は寺院はわずかでしたが、江戸の町が拡大するにつれ急増し、

1657年の「明暦大火」以降は増え、

1704年~1710年の「宝永年間」には現在と同規模の寺町となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こーいう風情いいですね~

まさに昭和!

「ヒマラヤ杉」と「みかどパン」。

 

 

 

 

 

三角の路地に建つパン屋さんだから「みかどパン」らしいです。

この当時は「ヒマラヤ杉」も枝を伸ばしていますが、台風の影響で幹が折れ、

現在は剪定されてのびのびとした枝葉は切られたようです。

「みかどパン」も閉店されたそうです。

 

 

 

 

 

 

 

蓮華寺

 

 

 

 

 

 

 

「ヒマラヤ杉」のある角から斜め向かいに、あるお寺。

朱色の山門が印象的で、すぐ隣にもう一つ門があり、

左に「清正公大神祇安置」、右に「六三除去封之寺」と刻印されています。

本堂前には、「日蓮聖人」幼少時の像があり、「日蓮聖人」の一代記も掲示されていました。

「中山法華経寺」第19世「寂静院日賢聖人」の隠室として創始、

第3世「常在院日在聖人」が1630年、この地に創建しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

延寿寺

 

 

 

 

本堂               日荷堂

 

 

こちらも「ヒマラヤ杉」のすぐ近くのお寺。

1656年の開創。

1755年、身延山「久遠寺」に蔵されていた「日荷像」を勧請し、

1772年に「日荷堂」を建立して、本尊としました。

「日荷」は「武蔵国久良岐郡六浦(現横浜市六浦)」の人物で、

「日蓮」の高弟「日祐」の弟子となり「妙法」と号しました。

「六浦」にて、自ら造立した2躰の「仁王像」を背負い、

一昼夜のうちに身延山「久遠寺」に運び上げ、「山門」に安置したと伝えられます。

「日荷堂」の絵馬は、「仁王像」を背負い、「六浦」から「身延山」までの険しい道を歩いた

「日荷」の健脚にちなんで、足病平癒の祈願のために奉納されたものです。

「日荷堂」には現在、絵馬が75点、文字額が8点残されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お寺がたくさん建ち並ぶ。           昭和の町の遠景は高層マンション。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頣神院              

 

 

「湯島麟祥院」第8世「頑海」が1768年に創建しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

自性院             大行寺

 

 

「自性院」

1611年に「神田」に創建、1648年に現在地に移った古寺です。

「愛染堂」に安置した「愛染明王像」で知られ、江戸文化が花開いたといわれる「文化文政」

の頃(1804年~1830年)になると、その名は近在まで広がったと伝えられます。

江戸時代中期頃から別名を「愛染寺」といわれた由縁です。

「愛染明王像」は、1736年~1741年の「元文年間」に、

第9世「貫海上人」が境内の楠を切り彫刻しました。

像高1mで、像内には、「貫海上人」が「高野山」参詣のとき、「奥院」路上で拾得した

小さな「愛染明王」が納められていると伝えられています。

文豪「川口松太郎」の名作「愛染かつら」は、このお寺の「愛染明王像」と

「本堂」前にあった「桂」の古木にヒントを得た作品だといわれています。

 

「大行寺」

1588年、「圓妙院」の「日感上人」を開山として創建しました。

久遠実成の「釈迦如来」を本尊とし、本堂には「毘沙門天」も安置されてい ます。
現在80を超える「谷中」の寺院の中でも、最も古くからあるお寺のひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大泉寺             本妙院

 

 

「大泉寺」

「宣高法印」が開山となり1611年に「神田北寺町」に創建、

1648年にこの地へ移転しました。

明治・大正期の彫刻家「戸張孤雁」、江戸時代の和算家「山路家」4代の墓があります。

 

「本妙院」

1645年に「堯仙院」の「日円」が開基となり「本妙坊」と号して創建、

1649年にこの地へ移転しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

正行寺             躰仙院

 

 

「正行寺」

「正覚日順」が開基となり創建したお寺

 

「躰仙院」

「瑞輪寺」6世「日桂」が開基となり創建したお寺。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瑞輪寺

 

 

 

 

本堂              客殿

 

 

 

 

祖師堂             七面堂

 

 

 

 

 

 

「谷中」には「日蓮宗」の寺院が多くありますが、その中心的存在のお寺です。

大きな寺域を有しています。

「躰仙院」、「正行院」、「本妙院」などは「瑞輪寺」の子院となります。

身延山「久遠寺」第17世「慈雲院日新上人」が、

「身延山」の江戸宿寺として、1591年に開山しました。

1688年~1704年の「元禄年間」は、不受不施派の弾圧により、

天台宗へと改宗させられた「感應寺」(現天王寺)から、

江戸十祖師のひとつである安産飯匙の祖師を移しています。

その後、1649年にこの地へ移転しました。

江戸期には、身延山「久遠寺」末触頭で、「善立寺」、「宗延寺」と並び、

日蓮宗江戸三大触頭のひとつに連なる名刹です。

江戸時代の武将で治水家の「大久保主水」、

江戸から明治の漢詩人「大沼枕山」の墓があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

興禅寺             安立寺

 

 

「興禅寺」

「天海慈眼大師」が開基となり創建。

 

「安立寺」

京都「本法寺」の「鶴林院日養」が、自身の隠居寺として1630年に創建しました。

明治時代から昭和初期にかけての画家「下村観山」の墓があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加納院             「谷中」にも旧町名の表示板が立ちます。

 

 

「加納院」

「尊慶」が開基となり、1611年に「神田北寺町」に創建、

1680年にこの地へ移転しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観音寺築地塀

 

 

「観音寺」境内の南側、延長37.6mに渡って巡らされる練り塀です。
瓦と粘土を交互に積み重ねて造り、潜り戸が1ヶ所設けられています。
瓦を入れるのは、防火性と耐久性を高めるためです。
往時には境内の東面と南面に配されていましたが、南面のみ現存、

谷根千エリアを代表する立ち寄りスポットになっています。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台東区立の図書館、

谷中防災コミュニティセンター

 

 

「谷中防災コミュニティセンター」

「西部区民事務所谷中分室」、「谷中区民館」、「谷中児童館」、

「谷中こどもクラブ」、「中央図書館谷中分室」、防災機能を備えた複合施設です。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岡倉天心記念公園

 

 

 

 

 

 

 

「横山大観」らと「日本美術院」を創設し、日本の伝統美術の復興に努力した

「岡倉天心」の邸宅兼、「日本美術院」跡に「台東区」が作った公園で、

1967年(昭和42年)に開園しました。

約700㎡の公園で、園内には「岡倉天心」を記念した「六角堂」が建ち、

堂内には「平櫛田中」作の「天心坐像」が安置されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宗林寺             長明寺

 

 

「宗林寺」

「徳川家康」に仕えていた「斎藤宗林」が開基となり、

「舟守祖師」を本尊として駿府に創建しました。

「徳川家康」の入府に伴い、1596年~1615年の「慶長年間」にこのお寺も移転、

「神田昌平橋」外に寺地を与えられましたが、後、「上野東寺町」へ、

1701年にこの地へ移転しました。
「舟守祖師」は、「日蓮上人」が「伊豆」へ配流となった際に、

「船守弥三郎」へ与えられた「祖師像」で、「江戸十祖師像」のひとつに数えられます。

「宗林寺」は、江戸期には「本所法恩寺」、「浅草幸龍寺」とともに、

「本国寺」末頭録所三ケ寺のひとつに数えられ、多くの末寺、塔頭を擁していました。

 

「長明寺」

「在天院日長聖人」が開山となり1609年に起立。

かつては蛍が飛びかう「蛍沢の寺」として知られ、「水戸光圀」がしばしば訪れたといいます。

現在は本堂を覆い隠すほどの大きな「枝垂れ桜」が「谷中」の名所となっています。

 

 

 

 

 

 

「谷中」、お寺が多く、路地歩きも楽しいです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(つづく~)