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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog



これで全作品の解説は最後です。
残り4点は色違い/サイズ違いですので。

この『NOV』で確か
The Roomのフライヤーで
女性の肖像シリーズが終ったんじゃないかなぁ。

一応第4世代に属しているんですが、
ちょっとモデル風に回帰したんです。

でも
所謂、美人画ではなくて
個性派モデル?といった感じ。

幻想を追求するのではなく
造形のデフォルメを経て
現実的な女性を描くようになった?

だからという訳ではないんですが、
この辺で路線変更して
新境地を開拓しようかと・・・。

でも
開拓せずに止めちゃったんですよね。

忙しかったってのもあるし、
僕がフライヤーを手掛ける事から身を引く事で
誰かが作品を発表できる機会を持てるのでは
とも思った。

要するに潮時ではないかと・・・。

散々描いたし、
その上で
『NOV』に辿り着いて
ちょっと敵わないなとも思ったんです。

女性の"何か"を描こうとしても
僕の想像や表現力を持ってしても
僕が本当に知りたい事を
彼女達は言ってくれないし、
僕がこうあって欲しいと思っても
言う事なんか聞いてくれない。

この軽蔑の眼差しは
僕に向けられているのです。

判ったような口利かないでよねとw。

自分で理想の女の子を描いて来て
結局
ちっとも女の子の気持ちなんか
判っちゃいない事を改めて知った訳です。

でもね。

反論する訳じゃないけど、
向こうも男の気持ちを判っているのかなとw。

『NOV』は、
芯の強さを持つ女性であると同時に
そんな女性に対する僕の畏敬の念が描かれています。

僕達は別の道を歩み始める事になるのです。

再会するのは
ほぼ10年後の去年でした・・・。