The Room誕生以前秘話その5〜縁とは不思議なもの | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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スネークは僕に

「シューヤと同じ新幹線で東京に戻る」

と言いました。
そして、

「東京で働いてお金を返す」

とも。

さすがに
二人で一緒に京都駅に向う道すがら
僕達は一言も口をききませんでしたね。

いや、一緒だったってのは違います。

探偵物語の第16話のエンディングで
松田優作扮する
工藤俊作に
ジョー山中が
微妙な距離で付け回したみたいに
スネークが僕に付いて来ただけだったような・・・。

恐ろしい事に
彼は京都駅で新幹線の切符を買わなかったんです。

販売機の横に突っ立っていた彼に

「お前どうやって改札を通り抜けるんだ?」

と尋ねました。
彼はただ不敵な笑みを浮かべています。

しばらくすると
僕の
切符を切る(当時は自動改札じゃなかったので)
係員の目を盗んで
一番遠い出入りの業者が開け閉めする柵を
軽々と飛び越え
何喰わぬ顔をして
僕に近づいて来ました。

満面の笑みで

「僕みたいに目立つ人、逆にやるわけないとみな思う」

と言うではないですか。

車内でも
車掌が来る度にそそくさとトイレに行き
頃合いを見計らって席に戻って来てました。

そんなのが通用するって信じられますか?

極め付きはこれ。
品川駅に到着した時の事です。

どうやって駅員を振り切るか?
興味ありますよね?
僕は先に出て少し離れた所で
その一部始終を観察していました。

凄い数の人混みに紛れて
改札を通り抜けようとするではありませんか!

彼は
自らの存在感を完全に消し去っていました。
風景?(サラリーマンの大群ですよ)に同化していたんです。
何の違和感もなく・・・。
そして、見事に難関を突破。

いや、
突破という言い方は適切じゃない。

あれは、
まるで
壁を通り抜ける
忍者のモーション。


僕はあっけにとられていました。

普通止められるでしょ!

長身の黒人で髪が半分金髪なんですよ。

でも
無事
通過したんです!!

僕を見失ったスネークは
慌てた様子で
僕を探していましたが
駅員が追って来ないか
改札の方を振り返って確認すると
そそくさと
人混みに消えて行きました。

逞しいというか
ずる賢いというか・・・。

僕は彼に後をつけられてない事を
注意しながら
地下鉄に乗り換えました。

泊めてくれなんて言われたらたまりませんからね。

それ以来、
東京で彼を見る事はなかったのです。
連絡はなく、
当然、お金も戻ってくる事はありませんでした。

まさか
アビーが日本を去り、
スネークも姿を眩ませてしまうとは・・・。

僕はドラマのような日々に別れを告げ、
スネークとアビーの為にお金を借りた
建設会社の社長だった同級生の為に働くようになりました。

運転手役や
事務所の電話番を買って出たり
時に未払金の回収の為
早朝の取り立てに名乗りを上げる事もあったり・・・。

そして、
その同級生の出張に
鞄持ちとして同行した際に
京都駅で友人に偶然遭遇し、
彼女が後に
The Roomの物件を紹介してくれたんです。

つまり、
アビーとスネークにお金を貸さなければ
今のThe Roomの物件には
出会っていなかったかもしれないんですw。

縁とは不思議なものです。

そこからが
The Room誕生秘話に続くのでした・・・。

http://ameblo.jp/shuya-okino/entry-11406913879.html

実は
アビーとスネークの話には
後日談があります。

1999年にNYに行った時、
KING STREETレコードのオーナー、
ヒサ・イシオカさんに連れて行ってもらった
クラブのエントランスで
入り口でボディー・ガードとして働いていた
スネークに再会したんです。

並ばされていたから
スネークに入れてくれよ!
と声をかけました。

貸した金を取り返す話もしないといけないから
ここで会ったが百年目!って感じですよね。

彼は、
「マネージャーに掛け合って来るから、ちょっと待ってくれ」
と言って店の中に入りました。



































































そして、
それっきり彼は戻って来ませんでした・・・w。

えっ
アビーはどうなったか?

それが
10年程前に
突然メールが来て
僕と
大沢君に裁判の証人になって欲しいと。

彼女が日本を脱出してから
10年も経つのに
まだ離婚が成立していないと・・・。

僕と大沢君は

「と言われてもね」

と困惑しました。

アビーには

「助けてあげたいけど
僕達は君達の結婚生活について何も知らないから・・・」

と返信しました。

アビーがバンドを去った後、
メジャー・レコード会社から
契約のオファーがあり、
MONDO GROSSOはデビューする事になります。

アビーがメールを寄こした頃、
僕は既にマネージャーを辞任していましたが
皆さんご存知の通り
MONDO GROSSOは大ブレイク。

僕もKYOTO JAZZ MASSIVEがヨーロッパでリリースされ
アーティスト活動に邁進していました。

The Roomが出来る前、
MONDO GROSSOがデビューする前に
こんな逸話があったんですよね。

今となっては
笑い話ですが、
当時
若かった僕達にとっては
まるで映画の中の出来事のようだったんですよ。

ブラックスプロイテーションばりの逃走劇w。

僕が
スネークに

「お前、俺に何かを隠してるだろう?
アビーの居所を吐け!」



拳銃で
脅される

可能性もあった訳ですからねw。

お金のなかった僕にとっての50万と言えば
今の500万くらいの感覚でしたし・・・。

その時は、
せっかく見つけた女性ボーカリストが
あっけなく脱退してしまった事や
最初から怪しかったスネークが
やはりネックになる事を見抜けなかったり、
そのお金を回収できなかった事もあり
僕は酷く落ち込んだんですが、

今回、
ようやく
この
いまいましい記憶から
解放される
事になりました。












































































































ブログのネタになりましたからw。

あ、
今、
思い出しましたけど、

















































































あの時の
アビーの飛行機代、
大沢君が
立て替えたまま
なんじゃないかな・・・。


(完)

そんな
トラウマを克服した

沖野修也が
主催し、
自腹を切ったままかもしれない
大沢伸一君も
参加してくれる
渋谷のクラブ改めタマリバ、
The Roomの20周年記念パーティー
ONE SONG,ONE SOULまで
あと2日!

FACE BOOKのイベントページも情報更新して参りますので是非チェックお願いします。
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