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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

今日は
皆に初めて手紙を書いたよ。

いつも
The Roomで働いてくれてありがとう。

僕が
海外にいたり
京都に行ったり
仕事が忙しくて
店に顔を出す事は
月に数える程しかないけど、
皆が
店を守ってくれているから
今年
The Roomは目出度く20周年を迎える事ができた。

もう一回
言うよ。

ありがとう。

でもね。
感謝しているだけでなく、
不満に思っている事もあるんだよ。

君達の
お客さんに対する
もてなしは
残念ながら不十分だ。

僕の理想にはまだまだ遠い。

初めて会う人に
昔から知っているかのように
話しかけるのは
確かに難しい事かもしれない。

でも、
The Roomという名の通り、
僕は、
お客さんを
本当の友達のように
The Roomという空間に
招き入れたいんだよ。

ただ、
その事も
言う程
厳しく強要してないよね?

ある意味
僕は
君達を放任している。

明確な売り上げノルマもなければ、
接客指導のマニュアルなんてものもない。

きっと
僕は
経営者としては甘いんだと思う。

しかし、
その放任がもたらす
自由な空気そのものが
The Roomの雰囲気だって事も知っている。

だから
敢えて
僕は
命令しないんだ。
何事も。

去年、
震災の後は、
本気で店を閉めようと思ったよ。

自粛やら放射能汚染に対する不安で
集客はかつての半分にまで落ち込み、
毎月100万単位で私財を投入するなんて
緊急事態が何ヶ月も続いた。

もし、
君達が
ただのパイトだったら、
とっくに閉店していただろうね。

君達は
自主的にシフトを減らし、
経費を削減し、
平日のBAR営業を開始してくれた。

僕の命令なんか待ってないで。

確かに
僕が望むレベルにはまだ
達していないかもしれないけれど、
君達なりに
お客さんに話しかけ、
お客さんと仲良くなって
DJが紹介する素晴らしい音楽を
一人でも多くの人に知ってもらう為の空間を
必死で
維持してくれている。

君達の
お客さんと
The Roomに対する愛がなければ、
僕は
とっくに投げ出していたよ。

ちなみに、
この4月にクラブというカテゴリーを脱し、
僕達
The Roomは、
タマリバ宣言した訳だけど、
僕達が提案する
タマリバは
一体どういうものなのかをよく考えて欲しい。

BARとクラブの中間地帯。
昼間は練習スタジオやレコーディング・スタジオとしても活用できる。

それはそうなんだけど、
もっともっと魅力的な空間にする為に
皆に
いわゆる
"溜まり場"
ってものが
何なのか?
何が
人を惹き付けるのか?
って事も興味を持って
考察して欲しいんだ。

例えば、
空港。
銀行。
そして、
映画館。
この3つのBGMを僕は手掛けたし、
CDまで出している事は知っているよね?

まだあるよ。
駅、
タワー、
寺院、
銭湯、
役所。

挙げ出したキリがない。

そういったものと
肩を並べられるだけの
需要だったり
魅力が
The Roomにあると
胸を張って言えるようになりたい。

世の中になくてはならない
タマリバとして。

デモなんかはどうだろう?

今日、
総理官邸前に
多くの人が溜る。

行ってみないかい?

命令じゃない。

僕は
売り上げ目標も
接客マニュアルも持たない
放任主義者だから。

僕達が
友達だと思っている
お客さんや
DJやミュージシャンが
そこにはいるんだよ。

そこに
溜っているんだよ。

僕達が
タマリバという
コンセプトを
世界に伝えてゆく上で
それは見逃せない筈だ。

見知らぬ人同士が
集い
本当の気持ちを語っている。
声を出して意思を表示している。

それは
歴史に残るイベントでもあるんだ。

視察なんかじゃない。

参加するんだ。

そして、
人が溜る事のパワーを感じて欲しい。

そんなに口うるさくない上司からの
お誘いです・・・。

やっぱり、僕は甘過ぎるのかな?

今日が無理でも、
来週がある。

自由参加だ。

できれば、
The Roomのスタッフは、
黒のベレーにサングラスで(笑)。