不思議な出来事その1 | 沖野修也オフィシャルブログ Powered by Ameba

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今日、不思議な事が起こった。
ちょっと、有り得ない出来事・・・。

実は、昨日久しぶりに本を読んだ。
それは、村上春樹の『東京奇譚集』。

一度読んだ事があったけど、何か短編をと思い・・・。
日曜から体調が思わしくなく、具合が悪化しそうだったので
何と8時にベッドにもぐり込んだ!!

あまりにも早かったので、こんな日にしか
読書できないかも、でも、長編だと途中で止められないかも・・・。
と思い、村上春樹の短編にした。

何となく・・・。

僕が読んだのは「偶然の旅人」。
彼の身に起こった「不思議な出来事」を、
まず物語の前置きとして語り(「作り話」ではないと
断りを入れた上で)、
彼の知人が、村上春樹の不思議な出来事を
受けて語った「偶然に導かれた体験」談風物語。

ちょっとこの説明ではややこしいので、もう少し
詳しく・・・。

前置きは、村上春樹の不思議体験。
彼が、ケンブリッジに住んでいた時に、
トミー・フラナガンのライブをジャズ・クラブで見たと。
個人的にもっとも愛好していたピアニストの
一人だったにも関わらず、
その日は何かの理由で、彼の演奏がそれほど
ホットではなかった。
そこで、彼はもしリクエストできたら・・・
とあまり有名ではない2曲を
想像してみた(かなり、渋い選曲で)。
そうすると、何とステージの最後に、
トミー・フラナガンがその2曲を
続けて演奏したというのだ(勿論、偶然)!
しかも、実にチャーミングな素晴らしい演奏で!!

更に、ジャズがらみでもう一つのこんな出来事もあったそうな。
ある日の午後、バークレー音楽院の近くにあった
中古レコード店に行った村上春樹が、
ペッパー・アダムスの『10 to 4 at the 5 Spot』
というレコードを見つけた。
ペッパー・アダムスのクインテットが、
ニューヨークのジャズ・クラブ「ファイブ・スポット」に
出演した時のライブ盤で、
10 to 4とは午前「4時10分前」の事。
つまり、もり上がって朝方まで演奏した時のライブ録音。
彼は、日本盤を持っていたけれど、
新品同様の番質でオリジナル盤を
7ドルか8ドルで買えるなんて
大袈裟に言えば「軽度の軌跡」に近いと思ったそうである。
そして、店を出ようとした時、
村上春樹がすれちがった若い男に
たまたま声をかけられた。
「今何時?」
と。
何と、彼の腕時計は4時10分前を指していたというのだ・・・。

とここまでは、
あくまで物語の前置き。
ちょっと長くなりそうなので
「偶然の旅人」のメイン・ストーリーは、明日に。

おっと、これあくまで、僕の身に起こった不思議な出来事の
前置きですからね(笑)。