『資格は取るのがゴールじゃない。それをどう生かすかが問題だよ。』
多くの人はそう言います。
たしかにその通りではあるんです。
・・・でも、今までしてきた努力が一切報われない不条理な世の中というのもおかしくはないでしょうか?
会計士浪人が急増している
最近、ニュースや新聞でも取り沙汰されるようになってきたこの問題。
公認会計士の合格率はだいたい(たしか)5%程度と言われているとても難しい資格です。
1次試験の短答式→2次試験の論文試験
ちなみに、これを合格できても、会計士とは名乗れません。
ここまでこぎつけられる人がわずか5%にもかかわらず、“会計士補”という微妙な立場でしかない。
その後、監査法人や会計事務所で就職するのが一般的で、2年間の実務経験を積んで、1~3年
の座学研修(実務補習)を修了(修了考査)して初めて公認会計士と名乗れるのですが・・・
2008年のリーマンショック以降、監査法人や会計事務所も採用数を大幅に減らしていて、実務が
積めるフィールドがあまりになさすぎるのが現状。
J-SOX法などで企業の公認会計士のニーズが増えるだろうという見込みで、金融庁が2006年に
公認会計士試験制度を改定し、今までより2~3倍合格者を増やしたのに、こんなありさま(*)。
(*)・・・2006年の公認会計士試験合格者のうち、企業に就職したのはたったの2%だったそうです
『資格を目指した人は気の毒だったね』
なんて言葉では済まされない現実で、何かしら雇用助成制度を作っても良いと僕は感じています。
企業側は(ある程度)実務経験を積んだ会計士を求める傾向にあるのですが、そんなことくらい
試験制度を改定する前から(少しは)わかっていたはず。
周りが遊んでいるときでも我慢して必死で勉強してきたのに、こんな顛末というのは少し解せない
気がするのは僕だけでしょうか。
一生懸命に勉強してきたのに、職に就けないこのような人を僕は多く知っています。
なんとかその人たちの努力が少しは報われるような世の中になって欲しいと僕は願っています。