同じ人でもニーズが違う(サントリー)【他社戦略】 | 経営戦略で進むべき道を照らす!迷える後継者専門、「福井県後継者軍師」谷川俊太郎のブログ

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先代後継者との間の経営方針の違い、承継した会社の舵取りに迷う、そんな迷える後継者に経営戦略で進むべき道を照らす!福井県の迷える後継者専門軍師の谷川俊太郎です。経営戦略、経営お役立ちブログを毎日更新中!公認会計士・税理士・中小企業診断士の資格も保有してます!

こんばんは!


経営戦略と戦略会計で会社を変える、FSAコンサルティング株式会社社長の谷川俊太郎です。


 


今日は一日中外に出ていました。事務所に入れず、事務仕事などもできず、バタバタしてしまいました。できるだけ事務所にいれる時間も作りたいと思っているのですが、やはり師走、ですね。


 


さて、今日は水曜日!【他社戦略】更新していきます!


 


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【記事要約(平成29年12月15日 日経MJ P14 より】


サントリー食品インターナショナルのコーヒー飲料「クラフトボス」の売れ行きが好調だ。日経POS情報のコンビニエンスストアのデータをみると、同商品を発売した2017年4月以降、「ボス」ブランドの売り上げは前年同月比でプラスが続く。透明なペットボトルの採用やすっきりした味わいが、既存の缶コーヒーとは異なる客層を開拓した。


 


ペットボトルの採用により、蓋を自由に開け閉めできるようにしたこともあり、「早い時間帯に購入して少しずつ飲む人が多い」(サントリー食品インターナショナル)とみられる。


 


シェアオフィスの普及など働き方そのものが変化し、自分の机で作業をし続ける人は減っている。コーヒーもコンビニエンスストアのいれたてコーヒーが普及したように、手軽に持ち運びができる商品がより好まれるようになってきている。


 


クラフトボスは容量も500ミリリットル入りと多めで、時間をかけてゆっくり飲める。同じボスのブランドでありながら、従来の缶入り飲料とは異なる商品として受け入れられているようだ。



(記事要約終わり)

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クラフトボス!私もよく購入します!同じコンビニでも、入れたてのコーヒーを飲みたい時はカップを購入して機械でいれたてを飲みますが、セミナーなどを受ける時にもっていこうと思ったら、このクラフトボスを購入します。ペットボトルで蓋の開け閉めがしやすくてとても便利なんですよね。


 


私という同じ人間ですが、目的によって使い分けています。コーヒーという成熟した商品のようですが、ちょっと変えるだけでまだまだ伸びる要素があるんですね!


 


では、今回注目した点は以下のことです。




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【記事で特に注目した点】

お客様のTPOから販売を伸ばしていること

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<注目した背景>


今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、「戦略BASiCS」からです。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明します。


*例によって、理論が分かりにくかったら、 佐藤義典先生の理論のせいでなく、私の説明の力量不足です。その場合は、佐藤義典先生の著書を是非読んで下さい。


 


戦略BASiCSの解説


 


この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の中核的な理論です。ですが、この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深いです。ですので、ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけです。詳しく知りたい方は是非佐藤義典先生の本を読んでみて下さい。


 


「戦略BASiCS」とは、経営戦略・マーケティング理論は世の中に数多ありますが、まとめると5つのパターンに分類され、それを再構築した経営戦略理論です。そして、その5つを一貫性と具体性を持って考えることで強い経営戦略ができるという実践理論です。その5つは以下の通りです。


 


attlefield (戦場・競合)


sset (独自資源)


trength (強み)


i


ustomer (顧客)

Sellingmessage (メッセージ)


 


頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」です。それぞれを簡単に説明すると、


 


 :自社が戦っている戦場・戦っている相手(競合)を明確にし


 :競合が真似できない強みをささえる資源を構築し


S :資源を強み(自社から買ってもらえる理由)にし、


 :自社の強みを選んでくれるお客様に対し


Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう


 


とこのような考え方で構築される理論です。「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」という言ってみれば当たり前のことです。ですが、これを自社で考えると難しいです。この理論、すべてにおいて「一貫性」を持つことが重要です。例えば、とても高品質なワンピースを作れる縫製技術(A)があるが、それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」といって売り出していたらどうです?『安さ』といっても、高品質なものです。ユニクロと比べて安いのでしょうか?しまむらと比べては?こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と「強み(S)」の一貫性がとれていないですよね。


 


一貫性を5つ全てにおいてとるというのは、非常に難しいです。この一貫性ですが、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなります。




※3つの差別化軸


 


佐藤先生の理論では、上記強み(S)のパターンは大別して3つしかないそうです。


 


①商品軸:(競合より)高品質・新技術


②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応


③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利


 


強みはこの3つのパターンしかありませんので、これを考えることで一貫性をとっていくことができます。

例えば、先ほどの縫製技術の話でしたら、他社よりも「破れにくい」という強み(S)を生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じです(具体性はないですが…)。これは①商品軸の例ですね。このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていけることで、BASiCSの一貫性がとれるようになります。


 


非常に難しいですが、できれば、とても強い経営戦略となります。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけです!是非この「戦略BASiCS」考えてみたいですね!!


 


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では、戦略BASiCSでみていきましょう!今回は「お客様(C)」に注目です。私の例で書きましたが、同じお客様でも、時と場合によっては、いれたてのコーヒーを飲みたい人もいますし、ペットボトルに入った蓋のできるコーヒーを欲しい人もいます。


 


蓋つきのコーヒーは、これまで缶コーヒーでもありましたが、蓋にコーヒーがついてしまい、こぼれやすかった印象があります。飲み口も大きく、持ち歩きには不便だった印象があります。


 


持ち歩きだったら、断然ペットボトルの方が便利です。蓋をしっかり閉めておけば漏れる心配はありませんし、飲み口も小さいので、少しずつ飲むのに便利です。持ち歩いたり、長時間かけて少しずつ飲みたいようなときにはペットボトルのコーヒーが良いですね。逆に一息入れたい時や、おいしいお菓子と合わせたい時などは、コンビニでも入れたてのコーヒーを買います。


 


同じ人でも、買う商品が変わるんですね!決して味だけで選んでいるわけではありません。味だったら当然いれたてコーヒーの方が美味しいですもんね。戦略BASiCSを書くと以下のような感じでしょうか?


 


【入れたてコーヒー】


 :コーヒー戦場


 :入れたてコーヒーを作れる機械


S :美味しいお菓子などにも合う本格的な入れたてコーヒーが飲めて、一息入れられる


 :仕事で疲れて一息いれたい人(例:谷川俊太郎)


Sm :美味しい入れたてコーヒーで一息入れませんか?


 


【クラフトボス】


 :コーヒー戦場


 :入れ物がペットボトル


S :持ち運びしてもこぼれず、少しずつ飲むことができる


 :セミナーなどに持ち込んで、眠気と戦うために少しずつ飲みたい人(例:谷川俊太郎)


Sm :大容量で便利なペットボトル入り!少しずつコーヒーをのみませんか?


 


という感じでしょうか。例で私の名前を書きましたが、同じ人でもニーズが違えば選ぶ理由(強み)が変わることが分かりますよね!


 


このニーズの違いはTPOの違いから出てきます。


 


【入れたてコーヒー】


T(時間):疲れて一息入れたい時


P(場所):仕事から離れた場所(コンビニなど)


O(用途):息抜きをするため


 


【クラフトボス】


T(時間):朝などこれから長時間コーヒーを必要とする時


P(場所):セミナー会場など


O(用途):眠気と戦うため


 


このような感じでしょうか。同じ人でもTPOが変わればニーズが変わります。ニーズが変われば売れる商品が変わります。クラフトボスはそこをちゃんと考えた商品だなと思います!


 


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【会計的な効果】


会計的な効果ですが、当然売上、特に販売個数でしょう。


 


同じ人でも、TPOが変わればニーズが変わります。同じコーヒーという商品でも、違うTPOの時に違う商品をあてることができれば、販売数量は伸びますよね。同じ「ボス」のブランドでも、ちょっと休憩したい時は自動販売機の少量しか入っていない「ボス」の缶コーヒー。長時間かけて飲みたいときは今回の「クラフトボス」という使い分けで販売個数が伸びそうです。


 


販売単価×販売個数


 


で計算される売上高ですが、販売個数が伸びて売上高が増加するということでしょうね。


 


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【自分ならどうするか?】


自分ならどうするか?ですが、このTPOの違いは意外とまだ知られていない可能性があります。ですので、「長時間の研修のお供に」とか、「長時間の運転の時に」という打ち出し方で、「クラフトボス」を飲むのはこのような時が良いんですよ!と訴求していくことが大事なのではないかと思います。


 


ボスはCMも面白いのが多いですし、そのCMで訴求していけばより販売個数が伸びるのではないでしょうか。


 


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いかがでしたでしょうか?TPOが違えばニーズが違う。ニーズが違えば欲しい商品が変わる。当たり前のことのようですが、見逃されることが多いです。自社の商品でも、「違うTPOで提供できないかな?」などを考えてみると、新しい売上が作れるかもしれません。是非考えてみてください!


 


 


【FSAコンサルティング主催MGのご案内】

 


1日MG(3期)


通常のMGは2日かけて実施していく研修ですが、2日間という時間を確保することが難しい方向けに、1DAYでのMGを開催したいと思います。お知り合い、社員の方など興味のありそうな方をお誘いの上ふるってご参加下さい!

 

<開催日時・場所・講師>

日時:平成30年1月13日(土) 9:00~18:00

    18時以降交流会予定 ※場所は当日決定

場所:福井商工会議所 2階A会議室


    〒918-8580 福井市西木田2-8-1

 

講師:谷川俊太郎(西研究所MG公認インストラクター)

 

<参加費>

お1人様:15,000円




<申し込み方法>

下記メールアドレスまでご連絡下さい。

メールアドレス:fukui-strategy@fsa-c.com

 

<カリキュラム>

9:00~9:15   MGについての説明

9:15~11:15  第1期(練習期)&ルール説明

11:25~12:30  第2期&決算

12:30~14:00  昼食&第2期決算

14:00~15:00  講義

15:00~17:00  第3期&決算

17:00~     表彰式&感想文



※研修の性質上、終わりの時間が前後することがあります。ご了承ください。

 

<Facebookイベントページ>

https://www.facebook.com/events/1489010344509702/