前回の記事

 

 

 

 

 

 

前回の記事ではビットコインが台頭した直後の値上がりの仕組みについて話した。

 

 

株式でも暗号資産のコインにしても、注目が集まることで、バブルが起きる。

 

 

新興のコインに対しての買いが過熱し、価格が爆発的に上昇して数日で1万倍を超えた通貨も存在している。

 

 

基本的には上がった直後に大暴落し、値上がりの途中で買い、売り逃げできなかったものに大きな損失を与えるのだが。

 

 

今回の記事では最近に視点を向けてみようと思う。

 

 

但しここでは、ビットコインについて解説することとする。

 

 

他のあらゆる通貨にも、簡単にこの事例を当てはめることはできず、また、ビットコインほど、成熟したコインだからこその話であることを留意して読んでもらいたい。

 

 

今回は値上がりの理由一つ目について解説する。

 

 

 

セキュリティの高まりである。

 

 

深く関係してくるのは、ビットコインの仕組みである。

 

 

ブロックチェーンという言葉は聞いたことがあるだろうか。

 

 

ビットコインのセキュリティに使われている方式であり、データの改ざんを防ぐのに大きく役立つ。

 

 

まずはブロックチェーンについて解説していく。

 

 

ブロックチェーンとは、情報のブロックをチェーンのように繋いでいく仕組みである。

 

 

手順を説明していく

 

 

1.取引のデータを収集する。

 

 

  取引に参加している人の保有状況などをデータにする。

 

 

 

2.その情報をブロックにする集めて塊にして保存と思ってもらえればいい。

 

 

3.1を行い新しいブロックを作る。

 

 

 この時にブロックチェーンの仕組みが現れる。

 

 

 情報の世界には、ハッシュ関数というものがある。

 

 

電子署名などにも使われる技術で情報社会には必須な技術だ。

 

 

 一つの文書が存在する。

 

 

 ハッシュ関数を使うとこの文書から導かれた文字列(一般に要約または、ハッシュ値と呼ばれる)が出力される。

 

 

 全く同じ文書に対してハッシュ関数を使うと同じ文字列が出力されるが、一文字でも違うと全く別の文字列が出力される。

 

 

 

例えば、「あいうえお」という文字列からnsjjhvw%s&bl23o1nalというハッシュ値が導かれたとする。

 

 

しかし、「はいうえお」という文字列からは全く違ったbnslani5pw3492$#lntというハッシュ値生成される。

(このハッシュ値は正しいものではなく便器上筆者が適当に打ったもので形式なども違う)

 

 

一文字変わるだけで全く違うハッシュ値が生成されるが同じ文書からは必ず同じハッシュ値が導かれる。

 

 

そして、ハッシュ関数は逆算ができない。

 

 

つまりハッシュ関数から文書の情報を読み取ることはできないわけだ。

 

 

元のデータを読み取られる心配がないということである。

 

 

 この仕組みによって元の情報に間違いがあった時にハッシュ値が変化し気付くことができるのだ。

 

 

ブロックチェーンでは、一つ前のブロックの情報をハッシュ化してそれを次に作るブロックのなかにいれる。

 

 

そして、次のブロックには前のブロックのハッシュ値と取引の情報が入る。

 

 

それを繰り返し続けるのがブロックチェーンである。

 

 

どこか一つでも情報が改ざんされれば、すべてのブロックのハッシュ値が合わなくなるので、改ざんに気付くことができる。

 

 

そういった仕組みだ。

 

 

そして、さらに強化する為にナンス値というものが存在する。

 

 

ビットコインのブロックを生成する際にはハッシュ値が必要となるが作るハッシュ値にも条件が存在する。

 

 

例えば100000000000000000000000から999999999999999999999999までのハッシュ値が生成されうるとしたときに、

 

 

ブロックに入れるてよいのは100000000000000000000000から399999999999999999999999まで、のように範囲を決める。

 

 

ハッシュ値はランダムに生成されるためにその条件に合わない文字列も生成する。

 

 

そこでナンス値を使う。

 

 

ハッシュ化をする際に

 

・前のブロックのハッシュ値

 

・今回のデータ

 

・ナンス値

 

を入れてハッシュ化する。

 

ナンス値の値を変化させていくといつか範囲にあったハッシュ値が生成されるだろう。

 

 

そのナンス値を見つける行為がマイニングである。

 

 

ハッシュ値は不規則に生成されるため、条件にあったハッシュ値を生成するためには膨大な量のナンス値を使って計算し、試さなければいけない。

 

 

規則性が存在しないために総当たりで天文学的な数字の計算を行って行く。

 

 

この行為にはとても時間がかかるためナンス値を見つけられた人にはシステムから報酬が支払われる。

 

 

つまり、もしデータを改ざんした人がいたら、今までに作られてきたハッシュ値を作り直さなければいけないので、すべてのブロックのナンス値を見つけなおさなければいけないことになり、とても時間がかかってしまうということだ。

 

 

改ざん者が今までのブロックを書き換えている間にも新しいブロックが生成され続け整合性が保たれ続ける。

 

なので、改ざんは事実上不可能に近いわけだ。

 

 

ビットコインの市場は大きくなりブロックは今までにたくさん作られてきた。

 

 

マイニングに参加する企業や個人も増えている。

 

 

マイニングの強さはCPUの計算力であり改ざん者は、市場全体にCPUの計算力で勝たなければいけないのだ。

 

 

ビットコインの市場は成長し、大きなものとなった。

 

 

その市場で勝つことはほぼ不可能で、勝てたとしても、勝つためのCPUなどの設備や電気代などの投資額が多すぎてコスパが悪すぎる。

 

 

ビットコインはシステムの仕様上ここまでの大きな市場であれば改ざんのリスクはかなり小さい。

 

 

そのことがセキュリティに対する安心感となり価値の向上を促進した。

 

 

このことが理由の一つとなる

 

 

 

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