二日雨にたたられて、朝ランを休足したが、今朝はさすがに晴れて、気持よく走ってきた・・・。
ただ、三日ぶりとなると、やはり体が重く、ちょっとしんどかったけどね・・・。
それでも、今日明日バイトに行けば、また三連休なので、その頃には体の切れも戻って、また楽しく観察ランできるやろう・・・d(^O^)b
って~ことで、今日は、先日来停まっていた「大人の事情」の最終回を書いておこうと思ふ・・・。
(映画「パーフェクトデイズ」のストーリーに沿って書いてます)
休日のある日、いつものように古本屋で文庫本を買い、カメラ屋で現像の終わった写真を受け取り、ちゃりでアパーートに戻ろうと、いきつけのスナックの前を通り過ぎようとした時・・・。
その男は、思わぬ光景に出くわした・・・。
スナックのママが、自分と同い年ぐらいの、身なりの整った男と一緒に、スナックのドアを開けて、中に入ったのである・・・。
その二人の姿から、直観的に、深い縁のある者同士が持つ、独特の雰囲気を感じて、男は思わず自転車を降り、スナックのドアに近づいた・・・。
少し開いたドアの隙間から、男がおずおずと中を覗くと、そこには、ドアの隙間から漏れる外の明るさの中に、男の肩に身を寄せるママの姿が見えた・・・。
男は、驚いて思わず身を引き、ドアから離れた・・・。
その時、中にいた二人が、男の気配に振り向いたことを、男は知らずにその場をそっと離れた・・・。
道を歩きながら、先ほど見た光景で、男は自分の感情の渦に溺れかけていた・・・。
それは、それまで意識してなかったが、スナックのママ(石川さゆり)への、ほのぼのとした曖昧な思いが、明確な輪郭を描き始めたことへの戸惑いだった・・・。
その思いは、はっきり「恋慕」という言葉を男に突き付け、同時に激しい嫉妬心に、心が焼かれるような思いだった・・・。
男は、その自分の中で荒れ狂う感情の荒波になすすべもなく、酒屋で酒を買い、それまで止めていたタバコとライターを買い、川べりに向かった・・・。
男は、何も言葉を発することなく、酒を煽り、タバコに火を点け、煙を吸ってむせた・・・。
何年ぶりの酒とたばこ・・・だったろう。
もう一生縁がないと思っていたのに、こんなに簡単に、手を出した自分の軽率さに、また怒りがこみ上げてきた・・・。
その男に近寄る影があった・・・。
男に近寄ったその影は、男に「私にもタバコを一本くれませんか」と押さえた低い声で語り掛けた・・・。
男は、振り向いてその影の人物を正面から見た・・・。
先ほどスナックに居た男(三浦友和)だった・・・。
川べりに並んで立つ二人の影・・・。
その男から、タバコに火を貰った影の男は、遠くを見つめる眼差しのまま、煙を吐きながら語りだした・・・。
「彼女は、私の昔の妻だったんですよ・・・」
影の男の顔を思わず見返した・・・。
「事情があって、別れたんですが、今は別の女と一緒に暮らしています。今日はたまたま近くに来たので、様子を伺おうとスナックの前に来たんですが、偶然彼女に出くわしましてね」
「彼女元気そうにしてて、安心しました。いえね、あなたの事は彼女から聞きました。これからもよろしくお願いします」
影の男のハナシに、殆ど返す言葉もなく、その男は静かに聞いていた・・・。
その男の荒れ狂ってた感情が、徐々に静かに「なり」を潜めて行った・・・。
男には、自分の先ほどまでの醜態を、徐々に恥じる気持ちが湧いてきた・・・。
相手の男のハナシを聞き終えたその男は、影の男にこう言った「景踏みしませんか」・・・。
河川敷で、無邪気に影ふみをする中年の二人の男・・・。
二人から時々笑いがもれた・・・。
ここでも、その影の男とスナックのママの事情は語られない・・・。
ただ、二人は元夫婦で、決して嫌い合って別れたわけでないことは、うかがわれたが、別れた理由については、一切語られなかった・・・。
これも「大人の事情」である・・・。
しかし、肝心なことが、ひとつはっきりと描かれた・・・。
それは、この事で、その男の女への思いがはっきりと自覚されたことである・・・。
しかし・・・・。
男は翌日、またいつもライフスタイルを取り戻し、踏襲し、いつもと同じように、早朝に、近所の老婦人が道を掃く、箒の音で目を覚まし、公衆トイレの掃除の仕事に向かう・・・。
男の「パーフェクトデイズ」が、大都会の片隅で又始まるのである。
その後、その男と女がどうなるのか、それはこの物語では、語られない・・・。
「大人の事情」とは、そういうものだ・・・
「大人の事情」を抱えた二人がどうなっていくのか・・・それをそっとしておくのは、「大人」のとるべき態度かも知れないしね
・・・^^;
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