茨城のマイナーな観光スポットについていくつかレポートしてきましたが、前回で持ちネタがなくなりましたので、千葉のスポットについて徐々にアップしていきたいと思います。
ただ、しばらくは文化財となっている古い建造物の紹介に限りたいと思います。
1回目は、観光には来る人はほぼほぼいないであろう千葉市稲毛区を取り上げます。稲毛区を含めた千葉市の歴史的建造物は別にもう一回取り上げたいと思います。
明治時代から昭和30年代までは海水浴場として人気スポットであった稲毛ですが、その後の埋め立てにより海岸は3kmも離れ、かつての海岸線は片道3車線道路となっています。その国道沿いにあるのが、日本のワイン王として知られる神谷伝兵衛の旧別荘です。
松林に囲まれた100年以上前の洋館で、当時としては珍しい鉄筋コンクリート造です。
1階は洋室。
2階が和室となっています。神谷が創設した牛久シャトーは国指定重要有形文化財で所有者は企業ですが、こちらは国登録有形文化財で市が管理していて手入れもよくなされています。
ちなみに、浅草で今でも続く神谷バーでも出されている有名なカクテル、電気ブランは京成及びJRの稲毛駅近くの酒屋でも売っています。
そこから徒歩数分、千葉市ゆかりの家と称する元民家があります。
神谷の別荘より数年早い大正初期に作られた別荘で、こちらも千葉市が買取り、管理しています。この建築物の価値は、中国清朝のラストエンペラー・愛新覚羅溥儀の実弟である溥傑が、新婚時に居住していました。東京湾岸沿いとしては珍しく起伏のあるこの辺りは、人気の保養地らしい雰囲気があったのでしょう。
こちらは千葉市地域有形文化財ですが、開館時間は管理人が常駐してます。
日本史上、重要な位置付けではなく、かつ空襲にもあっていることもあって歴史的建造物は非常に少ない千葉市ですが、人気の住宅地、稲毛でもこうした趣のある建造物が限られたエリアにあるのも面白いものですね。
【続く】