ジュニアテニス備忘録(14)ミスをしないテニスの私論 | 柵飯事2~shigaramimamagoto ~

柵飯事2~shigaramimamagoto ~

yahoo からの引越し組です。
古生物とジュニアテニスがほぼほぼネタの中心です。
たまにユーロロックや日常についても投稿してます。

 いわゆるワイパースイングが普及しはじめたころは、スピンの効果でコートに収まりやすくなったことから、ジュニアテニスではガンガン強打する方にプレースタイルが移行しました。さらに最近では、トップジュニアは、プロ同様に、単に左右に打ち分けるだけではなく、強弱、前後、高低に球を散らして相手の体制を崩してミスショットを誘う戦術をとるようになってきています。
 ただ、ジュニア全般を見ていると、エースでポイントを稼ぐよりもミスショットの少なさで勝負が決まるケースが多いのは昔と同様です。ハイティーンでは、イージーミスで自滅するケースもある一方で、上記のとおり、相手が意図したがどうかは別として、結果としては、タイミングがずれて、あるいは体制が崩れてミスに至るケースが一定数あります。したがって、戦術も重要ですが、タイミングがずれないように、あるいは体勢を崩さないように、しっかりとポジショニングすることを最優先に練習し、さらには、ずれても、崩れてもしっかりしたボールを返球できるような練習を基本とすべきでしょう。
 強い子とそうでない子の大きな差異はフットワークやポジショニングです。強くない子はボールの軌道の予測や、コートカバーリングをおろそかにしている、つまり、ボールを見てから動き出すことがほとんどです。そのため、そういう選手はポジションを常時下げていることが多いです。第一歩が遅れたり、打った後のケアすべきコートを考えずにいることが、ミスをする大きな要因の一つです。クロスやストレートのラリー練習も重要ですが、戦術パターンの反復やポイント練習、2対1練習でのポジション取りは重要ですね。また、最近は細かなフットワークよりも大股で早くボールに近づく方が流行りですので、そうしたことを意識した練習を取り入れているクラブは意識高い系と思われます。ラダーを使ったフットワーク練習も良いと思いますが、今はマストではないのではないでしょうか。
 
 もう一つは、タイミングのずれや、追い込まれたときにきちんと対処できる体制の確保が重要です。つまり、下半身の安定と体幹の強さがそれです。ジュニア時代はテクニック、特にポジションを下げないでカウンターをとっていけることでトップクラスであった選手が大学やプロで活躍できないケースが良くありますが、戦術はもとより、ディフェンスの弱さ、特に体力に起因することが大きいような気がします。
 
 いずれも具体的な選手名を挙げたいところですが、いろいろと差し障るのでやめておきます。ただ、ショットはさほどでもなくとも、いくつかのポイントパターンと、ポジショニング、若干不利な状況でも淡々と返球できる体制の維持で、ある程度勝てている選手もいるのは事実です。